酸素療法中COPD患者の死亡原因は、非呼吸器疾患が主
2011年 04月 17日
きわめて重要なスタディであろう。
Trends in Cause-Specific Mortality in Oxygen-dependent Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Am J Respir Crit Care Med Vol 183. pp 1032–1036, 2011
背景:
長期の酸素療法(LTOT)をCOPD患者の慢性的低酸素に用いるように
なったため、女性の頻度とLTOTの開始年齢は上昇するようになった。
われわれは、こういったことにより長年の死因が変化したのではないかと
仮説づけた。
目的:
LTOTをおこなっているCOPD患者における原因特異的死亡の傾向をみる。
方法:
スウェーデンにおいて、1987年1月1日から2004年12月31日の間に
COPDに対してLTOTを開始した患者がプロスペクティブ試験に登録され
LTOTをやめたり、死亡したり、2004年12月31日に至るまでの
間にモニタリングをおこなった。
プライマリエンドポイントはthe Swedish Causes of Death Register
による死因とした。
結果:
7628人の患者(53%が女性)が登録され、1.7年の中央値モニタリングされた
(range, 0–18.0 yr)。フォローアップ不詳となった患者はゼロであり、
5457人の患者が試験中死亡した。
粗全死亡率は1.6%/年(95%CI 0.9–2.2%/yr; P < 0.001)増加した。
死亡リスクは循環器疾患2.8%/年(95% CI, 1.3–4.3%/yr; P < 0.001)増加、
消化器疾患では7.8%/年(95% CI, 1.9–14.0%/yr; P = 0.009)増加。
呼吸器疾患においては2.7%/年(95% CI, 2.0– 3.3%/yr; P < 0.001)減少し
肺癌では3.4%/年(95% CI, 1.1–5.7%/yr; P = 0.004)減少した。
結論:
酸素療法中のCOPD患者では、死亡率は経時的に上昇するものの
非呼吸器疾患が主な原因である(循環器疾患を含む)。
COPDの合併症を適切に診断治療することが死亡率を減少させる。
Trends in Cause-Specific Mortality in Oxygen-dependent Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Am J Respir Crit Care Med Vol 183. pp 1032–1036, 2011
背景:
長期の酸素療法(LTOT)をCOPD患者の慢性的低酸素に用いるように
なったため、女性の頻度とLTOTの開始年齢は上昇するようになった。
われわれは、こういったことにより長年の死因が変化したのではないかと
仮説づけた。
目的:
LTOTをおこなっているCOPD患者における原因特異的死亡の傾向をみる。
方法:
スウェーデンにおいて、1987年1月1日から2004年12月31日の間に
COPDに対してLTOTを開始した患者がプロスペクティブ試験に登録され
LTOTをやめたり、死亡したり、2004年12月31日に至るまでの
間にモニタリングをおこなった。
プライマリエンドポイントはthe Swedish Causes of Death Register
による死因とした。
結果:
7628人の患者(53%が女性)が登録され、1.7年の中央値モニタリングされた
(range, 0–18.0 yr)。フォローアップ不詳となった患者はゼロであり、
5457人の患者が試験中死亡した。
粗全死亡率は1.6%/年(95%CI 0.9–2.2%/yr; P < 0.001)増加した。
死亡リスクは循環器疾患2.8%/年(95% CI, 1.3–4.3%/yr; P < 0.001)増加、
消化器疾患では7.8%/年(95% CI, 1.9–14.0%/yr; P = 0.009)増加。
呼吸器疾患においては2.7%/年(95% CI, 2.0– 3.3%/yr; P < 0.001)減少し
肺癌では3.4%/年(95% CI, 1.1–5.7%/yr; P = 0.004)減少した。
結論:
酸素療法中のCOPD患者では、死亡率は経時的に上昇するものの
非呼吸器疾患が主な原因である(循環器疾患を含む)。
COPDの合併症を適切に診断治療することが死亡率を減少させる。
by otowelt
| 2011-04-17 10:32
| 気管支喘息・COPD