アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の初期治療に吸入ステロイドは使用すべきでない

Internal MedicineからABPAのスタディの報告。
呼吸器内科医であれば、ABPAをstagingすることがあるかもしれないが
診断基準や分類があまりに古いままなのは、それほど有用だからだろうか?
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Allergic Bronchopulmonary aspergillosis: staging as an aid to management. Ann Intern Med 1982;96 286.

また、文中にABPA-S(seropositive)という言葉が出てくるが
以下のように定義されている。
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今回の論文はかなり小規模のスタディではあるが、個人的には興味深い。

Role of Inhaled Corticosteroids in the Management of Serological Allergic Bronchopulmonary Aspergillosis (ABPA)
Intern Med 50: 855-860, 2011


背景および目的:
 アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)の治療は経口ステロイドである。
 しかしながら、副作用が多い。ゆえに吸入ステロイド(ICS)は、より副作用が
 少なく投与可能であると考えられるものの、ABPAのマネジメントにICSを
 用いることは議論の余地がある。このレトロスペクティブ試験で、高用量
 ICSが血清学的ABPA(ABPA-S)へ果たす役割を評価する。

方法:
 ABPA-Sの患者は、formoterol/budesonide (24-1600 mcg/日)を使用し
 病歴、身体所見、レントゲン、総IgEレベルを6, 12, 18, 24週目に調べた。
 喘息コントロールはGINA基準で評価した。経口ステロイドは、
 ICS治療後6ヶ月後も高い場合に開始することとした。

結果:
 8人の男性、13人の女性が登録され、平均年齢は39.3歳であった。
 ICS使用者全患者における主観的改善では、誰ひとり喘息症状の改善を
 認めなかった。ICSの治療6ヵ月後において、IgEレベル中央値は99.3%増加した。
 経口ステロイド開始後、喘息症状は19人の患者において寛解し、IgEレベルは
 6週目で中央値で52.6%減少した。
 フォローアップ期間の中央値は、経口ステロイド開始から15ヶ月後である。
 18人の患者が完全寛解し、3人が経口ステロイドを中止して3ヵ月で再発した。
 1人は長期的に経口ステロイドを必要とした。

結論:
 高用量ICSは、ABPA-Sのマネジメントにおいて何ら役割を果たさないもので、
 初期治療には用いるべきではない。経口ステロイドないしはその代替治療を
 受けている患者において、ICSは喘息症状の改善のために
 追加治療として考慮してもよいのかもしれない。

by otowelt | 2011-04-19 05:58 | 感染症全般

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