外傷後ストレス障害は、一秒率低下、気流制限のリスクである

PTSDは、いわゆる炎症性変化と関連性があると言われているが、
なぜPTSDが炎症性メディエーターを惹起するのか、理解できない。
・Association of posttraumatic stress disorder with low-grade elevation of C-reactive protein: evidence from the general population. J Psychiatr Res 2010; 44: 15–21.
・Evidence for low-grade systemic proinflammatory activity in patients with posttraumatic stress disorder. J Psychiatr Res 2007; 41: 744–752.


ERJからPTSDの呼吸機能検査に関する論文。

Association of airflow limitation with trauma exposure and post-traumatic stress disorder
Eur Respir J 2011; 37: 1068–1075


背景:
 外傷後ストレス障害(PTSD)は、自己申告による喘息やCOPDに関連している。
 しかしながら、客観的な呼吸機能評価と関連しているという報告はない。

方法:
 1772の成人で医療録と呼吸機能検査のあるもののうち、PTSDインタビューを
 追加で受け、3群に割り振った。
 外傷のないもの、外傷があるがPTSDのないもの、PTSDのあるもの。

結果:
 社会背景的、臨床的、ライフスタイル因子の調整後、
 PTSDは喘息症状と関連した高いオッズ比を認めた(OR 3.2–8.8)。
 平均1秒率はPTSD群で最も低く(83.2±9.3)、外傷歴のない群で最も高かった。
 外傷ストレスは、一秒率低下の独立危険因子であった。
 また、PTSD群では気流制限のリスクも有意に高かった(OR 4.2–7.8)。
 ※気流制限:ECCS基準ないしはFEV1/FVC ≦70%,
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結論:
 これは、PTSDにおける客観的呼吸機能検査を評価した最初の臨床試験である。
 PTSDは気流制限と関連しており、これは炎症性プロセスによるものと
 考えられる。

by otowelt | 2011-05-02 05:21 | 呼吸器その他

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