COPD治療へのβ遮断薬は全死亡率に利益

Arch Int Medから過去に同じような報告があったのが
記憶に新しい。
β-Blockers May Reduce Mortality and Risk of Exacerbations in Patients With Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Arch Intern Med. 2010;170(10):880-887.


BMJからレトロスペクティブコホート試験の報告。

Effect of β blockers in treatment of chronic obstructive pulmonary disease: a retrospective cohort study
BMJ 2011; 342:d2549


目的:
 COPDのマネジメントにおいて、β遮断薬の効果(既存のCOPD
 治療に追加した際の死亡率、入院、COPD急性増悪への影響)を調べる。
 
デザイン:
 レトロスペクティブコホート試験 
 スコットランドのデータベースを使用:TARDIS
 2001年~2010年、5977人の50歳をこえるCOPD患者

結果:
 全死亡、緊急的経口ステロイド使用、呼吸器疾患関連入院
 に対するハザード比が計算された。
 平均フォローアップ期間は4.35年であり、診断時平均年齢は
 69.1歳であった。β遮断薬を使用されていた88%循環器疾患に対して
 であった。β遮断薬によって22%の全死亡率減少がみられた。
 対照群(β遮断薬を使用していない)と比較して、吸入ステロイド、LABA、
 抗コリン吸入にβ遮断薬を加えた場合の全死亡率に対する
 調整ハザード比は0.28(95% CI 0.21 to 0.39)であり、
 β遮断薬を使用していない場合は0.43 (0.38 to 0.48)であった。
 経口ステロイド使用や呼吸器疾患による入院に対する利益も
 同等の傾向があった。
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結論:
 COPDに対して治療を受けている患者へのβ遮断薬の追加は
 循環器疾患や循環器選択的薬剤の関連とは独立して
 死亡率とCOPD増悪を減少させるかもしれない。
 呼吸機能検査への影響も有意にはみられない。

by otowelt | 2011-05-17 06:31 | 気管支喘息・COPD

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