HIV感染成人における潜在性結核の新レジメンの評価
2011年 07月 09日
NEJMから潜在性結核の論文。
New Regimens to Prevent Tuberculosis in Adults with HIV Infection
N Engl J Med 2011;365:11-20.
背景:
HIV感染者の潜在性結核に対しての治療は有効とされているが、
実際に治療を受けている例は世界的にも少ない。
潜在性結核に対し、標準的なINH治療より強力で継続可能な
3つの新レジメンを評価。
方法:
HIV感染に対してHAARTを受けていない患者で、
ツベルクリン反応が陽性である南アフリカの成人を
1.リファペンチン(rifapentine)(900 mg)+イソニアジド(900 mg)
週1回12週間投与群
2.リファンピン(600 mg)+イソニアジド(900 mg)
週2回12週間投与群
3.イソニアジド(300 mg) 1日1回最長6年投与群
4.イソニアジド(300 mg) 1日1回6ヵ月間投与群(コントロール群)
のいずれかにランダムに割り付け。プライマリエンドポイントは
結核未発症生存率。
結果:
1148人が組み込まれた。年齢中央値30歳、CD4細胞数中央値は
484 個/mm3 だった。活動性結核または死亡の発生率は
リファペンチン+イソニアジド群では、100人年あたり3.1、
リファンピン+イソニアジド群では100人年あたり2.9、
イソニアジド継続群では100人年あたり2.7、
コントロール群では100人年あたり3.6 であった(すべてP>0.05)。
重篤な副作用は、イソニアジド継続群(100人年あたり18.4件)が
他よりも高かった。結核菌分離株58株のうち、2株(3.4%)は
多剤耐性だった。 結論:
HIV感染成人における潜在性結核について
すべての二次予防レジメンが有効だった。
イソニアジド+リファペンチンの3ヵ月投与、
リファンピン+イソニアジドの3ヵ月投与、
イソニアジドの継続投与のいずれにおいても
イソニアジドの6ヵ月投与に対して優位性はみられなかった。
New Regimens to Prevent Tuberculosis in Adults with HIV Infection
N Engl J Med 2011;365:11-20.
背景:
HIV感染者の潜在性結核に対しての治療は有効とされているが、
実際に治療を受けている例は世界的にも少ない。
潜在性結核に対し、標準的なINH治療より強力で継続可能な
3つの新レジメンを評価。
方法:
HIV感染に対してHAARTを受けていない患者で、
ツベルクリン反応が陽性である南アフリカの成人を
1.リファペンチン(rifapentine)(900 mg)+イソニアジド(900 mg)
週1回12週間投与群
2.リファンピン(600 mg)+イソニアジド(900 mg)
週2回12週間投与群
3.イソニアジド(300 mg) 1日1回最長6年投与群
4.イソニアジド(300 mg) 1日1回6ヵ月間投与群(コントロール群)
のいずれかにランダムに割り付け。プライマリエンドポイントは
結核未発症生存率。
結果:
1148人が組み込まれた。年齢中央値30歳、CD4細胞数中央値は
484 個/mm3 だった。活動性結核または死亡の発生率は
リファペンチン+イソニアジド群では、100人年あたり3.1、
リファンピン+イソニアジド群では100人年あたり2.9、
イソニアジド継続群では100人年あたり2.7、
コントロール群では100人年あたり3.6 であった(すべてP>0.05)。
重篤な副作用は、イソニアジド継続群(100人年あたり18.4件)が
他よりも高かった。結核菌分離株58株のうち、2株(3.4%)は
多剤耐性だった。
HIV感染成人における潜在性結核について
すべての二次予防レジメンが有効だった。
イソニアジド+リファペンチンの3ヵ月投与、
リファンピン+イソニアジドの3ヵ月投与、
イソニアジドの継続投与のいずれにおいても
イソニアジドの6ヵ月投与に対して優位性はみられなかった。
by otowelt
| 2011-07-09 09:52
| 抗酸菌感染症