アジア・アフリカにおけるロタウイルスワクチン効果は低いかもしれない

日本でのロタウイルスワクチンはどうだろうか?

Protective Effect of Natural Rotavirus Infection in an Indian Birth Cohort
N Engl J Med 2011;365:337-46.


背景:
 ロタウイルス胃腸炎により、年間50万人以上が世界で死亡しており
 死亡率はインドがもっとも高いとされている。
 メキシコの出生コホートにおいて、ロタウイルスへの2回の自然感染は
 その後ロタウイルス再感染した際に、中等度~重度の胃腸炎に対する
 防御上の利益があると考えられている。
 ロタウイルス感染が、その後の感染と疾患にもたらす防御上の効果を
 経口ワクチンの効果が一般的に予想よりも低いと推定される
 インドの出生コホートで検討。

方法:
 Vellore都市部のスラム地域で、小児を出生時に登録した。
 対象の小児の家庭を週2回訪問、生後3年間追跡した。
 便検体の採取を2 週ごとに、下痢時には2日ごとに施行し、
 ELISA法とPCR法を用いて検査。6ヶ月ごとに血清検体を採取し、
 血清陰性を評価。血清陰性はIgG価の4倍上昇またはIgA価の3倍の上昇と定義。

結果:
 小児452例のうち、373例が3年間の追跡ができた。
 ロタウイルス感染はおおむね生後早期に発生し、
 58%は生後6ヶ月までに感染した。再感染率は高かった。
 同定された全感染中、初感染は約30%。
 中等度ないし重度のロタウイルス感染に対する防御効果は
 感染回数に従って高まったが、3回の感染後でも79%だった。
 もっとも頻度が多い株であるG1P[8]については、
 同型免疫はなかった。

結論:
 早期ロタウイルス感染とその後の複数回の感染による防御機能は
 ほかの地域で報告されているよりも低く、アジアとアフリカにおける
 ロタウイルスワクチンの有効性が低い可能性がある。

by otowelt | 2011-08-01 05:25 | 感染症全般

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