LFAによるクリプトコッカス迅速診断の可能性

クリプトコッカスに対する
側方流動式免疫検査法(lateral flow immunoassays)の話。

Evaluation of a Newly Developed Lateral Flow Immunoassay for the Diagnosis of Cryptococcosis
Clinical Infectious Diseases 2011;53(4):321–325


背景:
 クリプトコッカスは、HIV感染患者において
 よくみられる感染症である。
 このスタディは、近年発展したlateral flow immunoassay (LFA)を
 血液培養とEIAに適用することによって
 クリプトコッカスの診断に寄与するかどうかを調べる。

方法:
 タイにおける704人のHIV感染患者の血清でEIAを用いたクリプトコッカス抗原
 を検査した。EIA陽性患者全員とEIA陰性血清をLFAで検査した。
 結果はincubation5分後、15分後を表示した。
 EIA陽性患者尿においてもLFAが測定された。
 血液培養でクリプトコッカス陽性であった患者の抗原の結果とも比較した。

結果:
 704の血清のうち、92 (13%)がEIA陽性であった。
 91 EIA陽性血清で、LFA5分後82 (90%)、15分後87 (96%) が陽性となった。
 EIAとLFAのKappa係数の一致は、5分後0.923、15分後0.959。
 373のEIA陰性血清のうち2例でLFA陽性がみられた。
 74のEIA陽性患者の尿検体のうち、52(70.3%)がLFA陽性であった。
 EIAは17の血液培養陽性血清のうち16で陽性となり(94%の感度)、
 LFAはこれらは全例陽性であった(100%の感度)。

結論:
 LFAとEIAでは高い一致率がみられた。LFAは迅速であり、
 また冷蔵保存を必要としないことから施行しやすく、
 クリプトコッカス迅速診断において有用かもしれない。
 

by otowelt | 2011-08-03 09:39 | 感染症全般

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