声門下吸引つき気管チューブはVAP予防に有用である

声門下(カフ上)吸引がVAP予防に有効であることを示した
システマティックレビュー。個人的には出版バイアスが
かなり気になるのだが、それについては触れられていない。

Subglottic secretion drainage for the prevention of ventilator-associated pneumonia: A systematic review and meta-analysis
Critical Care Medicine, 39(8), August 2011, pp 1985-1991


背景および目的:
 下気道の病原微生物を含む分泌物を誤嚥することは、
 人工呼吸器関連肺炎(VAP)の主な原因である。
 カフ上吸引(声門下吸引)のついた気管チューブが
 分泌物を減らしVAPを予防できるかもしれない。
 VAP予防としての声門下吸引に関する新しいエビデンスが
 近年発表されたが、総合的にエビデンスを考えるにあたり
 われわれはシステマティックレビューおよびメタアナリシスを
 おこなうこととした。
 
デザイン:
 われわれは、人工呼吸器患者で通常の気管チューブと
 声門下吸引つき気管チューブをVAPの発生について比較した
 ランダム化試験を組み込んだ。スタディは、プライマリアウトカムを
 VAPの頻度とした。

結果:
 われわれは13のランダム化臨床試験を組み込んだ(合計2442人の患者)。
 13の試験のうち、12が声門下吸引によりVAPの頻度を減らした 
 との報告だった。メタアナリシスにおいて、全体VAPリスク比は
 0.55 (95% CI 0.46–0.66; p < .00001)で、heterogeneityは
 なかった(I^2 = 0%)。また、ICU滞在期間も短縮
 (−1.52 days; 95% CI −2.94 to −0.11; p = .03)し、
 人工呼吸器装着期間も減少(−1.08 days; 95% CI −2.04 to −0.12;
 p = .03)、VAPを起こすまでの時間も延長させた(2.66 days; 95% CI
 1.06–4.26; p = .001)。
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結論:
 VAP予防において、声門下吸引は効果的であり
 人工呼吸器装着期間、ICU在室期間も短縮させる。

by otowelt | 2011-08-03 14:04 | 集中治療

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