肺癌診断における、通常の気管支鏡に蛍光気管支鏡を併用する意義についてのメタアナリシス

呼吸器内科医であれば、蛍光気管支鏡を用いた経験はあるだろう。
オリンパス光学の蛍光電子鏡システムを
AFI: Auto fluorescence imaging bronchovideoscope systemと言う。

原理としては、青色光を気管支組織に照射し、正常の気管支組織や
癌などの組織から発せられる自家蛍光差を利用して、
上皮内癌などを診断するものである。

これについてのメタアナリシスがJTOから出ていた。
JTOという雑誌は、本当に面白いなぁといつも思う。

The Value of Autofluorescence Bronchoscopy Combined with White Light Bronchoscopy Compared with White Light Alone in the Diagnosis of Intraepithelial Neoplasia and Invasive Lung Cancer: A Meta-Analysis
Journal of Thoracic Oncology: August 2011 - Volume 6 - Issue 8 - pp 1336-1344


目的:
 蛍光気管支鏡:autofluorescence bronchoscopy (AFB)を
 白色ライトの気管支鏡white light bronchoscopy (WLB)と組み合わせる
 ことで、WLB単独と肺癌診断に差があるかどうかを検証する。

方法:
 Ovid, PubMed, Google Scholarで1990年1月から2010年10月まで
 検索した。2人のレビューアーが独立してスタディデータの質を評価した。
 AFB+WLBとWLB単独における、上皮内悪性腫瘍と浸潤癌を同定する
 上での感度特異度を評価した。

結果:
 21のスタディが組み込まれ、3266人の患者が解析された。
 病変ごとのAFB+WLBとWLB単独における
 上皮内悪性腫瘍、浸潤癌診断の相対感度は、それぞれ
 2.04 (95%CI 1.72–2.42) 、1.15 (95% CI 1.05–1.26)であった。
 病変ごとのAFB+WLBとWLB単独における相対特異度は
 0.65 (95% CI 0.59–0.73)であった。

結論:
 AFB+WLBにおける特異度はWLB単独よりも低いが、
 AFB+WLBは有意に感度を上昇させるように思われる。しかしながら
 浸潤癌を同定するために、WLB単独以上の利益はあまりないのではないか。

by otowelt | 2011-08-04 14:21 | 気管支鏡

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