TS陰性・TTF1陽性は非扁平上皮NSCLCの生存を延長させる可能性

免染でOSに差が出るという面白い論文。

Significance of Thymidylate Synthase and Thyroid Transcription Factor 1 Expression in Patients with Nonsquamous Non-small Cell Lung Cancer Treated with Pemetrexed-Based Chemotherapy
Journal of Thoracic Oncology: August 2011 - Volume 6 - Issue 8 - pp 1392-1399


背景:
 このスタディは、thymidylate synthase (TS)あるいは
 thyroid transcription factor 1 (TTF1)蛋白発現が
 ペメトレキセドベースの化学療法による非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)の
 臨床アウトカムに影響を与えるかどうかみるものである。

豊富御:
 285人の連続した非扁平上皮NSCLC患者で
 ペメトレキセドベースの化学療法をおこなったものを登録。
 免疫組織化学染色でTSとTTF1が解析された。

結果:
 TSとTTF1の発現は、284人のうち193人で解析がうまくいった。
 TS陰性あるいはTTF1陽性の患者は女性、若年、腺癌、非喫煙者
 である傾向があった。ペメトレキセドベースの化学療法は
 TS陰性において奏効率が高く(33.7% versus 14.1%, p = 0.002)、
 TTF1陽性でも奏効率が高かった(28.1% versus 9.8%, p < 0.001)。
 単変量解析において、ペメトレキセドベースの化学療法によるPFSは
 腺癌(2.9 versus 1.4 months, p = 0.001)、
 TS陰性(4.1 versus 2.0 months, p = 0.001)、
 TTF1陽性(3.8 versus 1.3 months, p < 0.001)で長かった。
 多変量解析によれば、TS陰性(HR 0.70; 95% CI0.51–0.97)、
 TTF1陽性(HR = 0.51; 95% CI, 0.35–0.73)は長いPFSと関連。
 TTF1陽性患者は、TTF1陰性患者よりも有意にOSが長かった
 (25.4 versus 14.2 months, HR = 0.55; 95% CI, 0.39–0.77)。

結論:
 免疫組織化学染色において、TS陰性・TTF1陽性は非扁平上皮NSCLC患者
 におけるペメトレキセドベースの治療アウトカムに有意に関連していた。
 将来的にこれに関するランダム化試験が望まれる。

by otowelt | 2011-08-04 14:39 | 肺癌・その他腫瘍

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