発展途上国における小児市中肺炎の治療

個人的な勉強メモです。


発展途上国における小児市中肺炎の治療

World Health Organization. Pocket Book of Hospital Care for Children. Guidelines
for the Management of Common Illnesses with Limited Resources. WHO Press,
2005:72-81.


重症市中肺炎:
 ・ベンジルペニシリンIM or IV 最低でも3日間。
  小児の状態が改善すれば、経口アモキシシリンを合計5日となるよう
  投与する。
 ・小児の状態が改善しなければ、48時間以内あるいは悪化するまでに
  合併症精査と治療続行(高用量アモキシシリン・クラブラン酸±マクロライド)
  をおこなう。合併症がなさそうであれば、クロラムフェニコール
  75 mg/kg/day IM or IVにスイッチし、小児の状態が改善するまで続ける。
  それから経口にして合計10日間の治療となるようにする。

超重症市中肺炎:
 ・アンピシリンIM or IVにゲンタマイシンIM or IVを5日間併用する。
  もし改善がみられた場合、経口アモキシシリンにゲンタマイシンIMを
  さらに5日間併用する。
  代替療法として
   (a)クロラムフェニコールIM or IVを、小児の状態が改善するまで続け
    それから経口にして合計10日間の治療とする
   (b)セフトリアキソンIM or IV1日1回を10日間
 ・標準治療あるいは代替治療をおこなっても48時間後に改善がみられない場合
  ゲンタマイシンIM or IVとクロキサシリンあるいはディクロキサシリンあるいは
  フルクロキサシンあるいはオキサシリンIM or IVを併用する。
  改善がみられた場合クロキサシリン(あるいはディクロキサシリン)を
  合計3週間となるよう続ける。


Management of severe community-acquired pneumonia of children in developing and developed countries
Thorax 2011;66:815-822


○出生~生後3週間まで
・主たる病原菌
 Group B streptococci, Gram-negative enteric bacteria,
 Listeria monocytogenes, Staphylococcus aureus
・アンピシリンIVとゲンタマイシンIVあるいはセフロキシムIVあるいはセフォタキシムIVの
 併用(要領は出生齢と出生体重に基づく)を10日間

○生後4週間から3ヵ月
・主たる病原菌
 Streptococcus pneumoniae, Chlamydia trachomatis,
 Bordetella pertussis,Staphylococcus aureus
・熱がみられないのであれば、経口あるいは末梢静脈からのエリスロマイシンあるいは
 経口あるいは末梢静脈からのクラリスロマイシンを10~14日間
 もしくは経口アジスロマイシン3~5日間。
 熱が見られる場合は、セフロキシムIVあるいはセフォタキシムIVあるいは
 セフトリアキソンIVを熱がみられなくなるまで続ける。その後経口の
 セフロキシムかアモキシシリン・クラブラン酸に移行し、合計10~14日間
 となるようにする。

○出生4ヶ月から18歳まで
・主たる病原菌
 Streptococcus pneumoniae, Mycoplasma pneumoniae,
 Haemophilus influenzae
・セフロキシムIVあるいはセフォタキシムIVあるいはセフトリアキソンIVを
 熱がみられなくなるまで続ける。その後、経口セフロキシムあるいは
 アモキシシリン・クラブラン酸に移行し、合計10~14日間となるようにする。
 経口あるいは末梢静脈のエリスロマイシン、クラリスロマイシン10~14日間
 もしくはアジスロマイシン3~5日間を組み合わせてもよい。

by otowelt | 2011-08-23 05:50 | 感染症全般

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