GSTT1欠失はアスベスト肺の線維化のリスクを上昇させる可能性

じん肺患者さんには、線維化がhoneycombingのように進む患者さんや
肺内の塵肺結節だけで終わるような患者さんがおられ
その規定因子を遺伝子学的な観点から考察した論文。

Genetic susceptibility to asbestos-related fibrotic pleuropulmonary changes
Eur Respir J 2011; 38: 672–678


1008人のアスベスト曝露のある労働者に
6遺伝子(EPHX1, GSTM1, GSTM3, GSTP1, GSTT1 、NAT2)のうち
9つのポリモルフィズムをジェノタイピング。
このデータを肺の線維化や胸膜肥厚、肺容積やDLCOなどと照らし合わせた。

GSTT1 deletionのポリモルフィズムが
線維化(p=0.003)、DLCO低下(p=0.02)、DLCO/VA低下(p=0.002)と
関連しており、GSTM1 deletionのポリモルフィズムは胸膜プラークの
肥厚と関連していた(p=0.009)。
GSTT1 null genotypeは、線維化の重症変化のリスクを3倍増加
(OR 3.12,95% CI 1.51–6.43)、DLCO低下も2倍近くのリスク上昇
(OR 1.77, 95% CI 1.06–2.95) 、DLCO/VAは
OR 2.37, 95% CI 1.33–4.23であった。
GSTM1 null genotypeは、胸膜肥厚のリスクを上昇
(OR 1.36, 95% CI 1.03–1.80)させた。
e0156318_12145033.jpg

by otowelt | 2011-09-01 12:17 | びまん性肺疾患

<< インピーダンス閾値弁装置を標準... 気管支鏡におけるプロポフォール... >>