ALI患者へのβ2刺激薬は臨床アウトカムを改善させない
2011年 09月 05日
AJRCCMから、β2刺激薬をALIの患者に投与する意義についての報告。
このデータでは、有用性は実証されなかった。
Randomized, Placebo-controlled Clinical Trial of an Aerosolized β2-Agonist for Treatment of Acute Lung Injury
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 184. pp. 561-568, (2011)
背景:
β2刺激薬は、肺水腫の寛解を促進するとされている。
目的:
このスタディは、エアロゾル化したβ2刺激薬であるアルブテロールが
ALIの患者のアウトカムを改善させるかどうか検証したものである。
方法:
われわれは、多施設共同プラセボ対照臨床試験を
ALIで人工呼吸管理を受けている282人の患者にたいして
おこなった。彼らは、5mgのアルブテロール群と生食プラセボの吸入に
ランダムに割りつけられ、4時間ごとに10日まで吸入を続けた。
プライマリアウトカムは、人工呼吸器非装着日数とした。
結果:
人工呼吸器非装着日数は、アルブテロール群とプラセボ群で有意に
差はなかった(means 14.4 v 16.6 d; 95%CI–4.7 to 0.3 d; P=.087)。
退院前の死亡率についても有意にさはなかった
(23.0 and 17.7%; 95%CI –4.0 to 14.7%; P = 0.30)。
ランダム化前のショックであった患者のサブセットでは、アルブテロール群に
おいて人工呼吸器非装着日数は有意に低かったが、死亡率は変わらなかった。
心拍数は、アルブテロール群のほうがランダム化2日目において
おおよそ4beats/min高かった。不整脈については差はなかった。
結論:
エアロゾル化したアルブテロールは、ALIの臨床アウトカムを改善させない。
ルーチンな使用については推奨されない。
このデータでは、有用性は実証されなかった。
Randomized, Placebo-controlled Clinical Trial of an Aerosolized β2-Agonist for Treatment of Acute Lung Injury
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 184. pp. 561-568, (2011)
背景:
β2刺激薬は、肺水腫の寛解を促進するとされている。
目的:
このスタディは、エアロゾル化したβ2刺激薬であるアルブテロールが
ALIの患者のアウトカムを改善させるかどうか検証したものである。
方法:
われわれは、多施設共同プラセボ対照臨床試験を
ALIで人工呼吸管理を受けている282人の患者にたいして
おこなった。彼らは、5mgのアルブテロール群と生食プラセボの吸入に
ランダムに割りつけられ、4時間ごとに10日まで吸入を続けた。
プライマリアウトカムは、人工呼吸器非装着日数とした。
結果:
人工呼吸器非装着日数は、アルブテロール群とプラセボ群で有意に
差はなかった(means 14.4 v 16.6 d; 95%CI–4.7 to 0.3 d; P=.087)。
退院前の死亡率についても有意にさはなかった
(23.0 and 17.7%; 95%CI –4.0 to 14.7%; P = 0.30)。
ランダム化前のショックであった患者のサブセットでは、アルブテロール群に
おいて人工呼吸器非装着日数は有意に低かったが、死亡率は変わらなかった。
心拍数は、アルブテロール群のほうがランダム化2日目において
おおよそ4beats/min高かった。不整脈については差はなかった。
結論:
エアロゾル化したアルブテロールは、ALIの臨床アウトカムを改善させない。
ルーチンな使用については推奨されない。
by otowelt
| 2011-09-05 06:49
| 集中治療