小児におけるアデノイド切除は上気道感染の再発率を減らさない

純粋に面白い論文。

M T A van den Aardweg, et al. Effectiveness of adenoidectomy in children with recurrent upper respiratory tract infections: open randomised controlled trial
BMJ 2011;343:d5154 doi: 10.1136/bmj.d5154


目的:上気道感染症を繰り返す小児においてアデノイド切除の効果を検討する。

デザイン:オープンランダム化試験

セッティング:11の一般病院と2の研究センター

参加者:111人の1~6歳で上気道感染を繰り返す小児でアデノイド切除の
     適応となった患者

介入:
 すみやかなアデノイド切除±鼓膜切開術をおこなうか、注意深く経過観察を
 するかのいずれかとする。

アウトカム:
 プライマリアウトカムとして、1人年あたりの上気道感染を起こした数を
 最大24ヶ月のフォローアップ期間からデータ抽出する。
 セカンダリアウトカムは、1人年あたりの上気道感染を起こした日数、
 発熱を伴う中耳炎症状とその日数、上気道感染の頻度、QOLとした。

結果:
 中央期間24ヶ月のフォローアップにおいて、1人年あたり
 7.91の上気道感染エピソードがアデノイド切除群においてみられ、
 経過観察群では7.84であった(difference in incidence rate 0.07,
  95%CI −0.70 to 0.85)。上気道感染の日数や発熱を伴う
 中耳炎症状とその日数やQOLについては差はみられなかった。
 上気道感染の頻度は、期間を経るにつれて両群とも減少していた。
 切除を受けた小児では経過観察群よりも有意に発熱を起こす日数は長かった。
 2人の小児が外科手術による合併症を起こした。
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結論:
 小児において反復性上気道感染に対するアデノイド切除は
 経過観察に比べて臨床的な利益をもたらさない。

by otowelt | 2011-09-13 13:35 | 呼吸器その他

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