ASVはPSVに比べてCOPD患者のウィーニング期間を短縮させる

『SASという言葉を使っているのは日本人の医師だけだ』という
本を最近読み、意識的に閉塞性睡眠時無呼吸に対しては
OSAという言葉を用いるようにしている。
OSAや心不全のときに有用とされているASVについての論文。

ちょうどASVを使用している患者さんがおられたので
個人的にはASVを再勉強するいい機会になった。

ASVは設定した最大IPAPから最小IPAPの範囲で自動的に調節し
その時に見合ったPS圧(IPAP-EPAP)をもたらすことで
無呼吸時に最大PS圧、過呼吸時には低いPS圧を実現できる
モードのことで、最近流行っている。

C. Kirakli, et al.
Adaptive support ventilation for faster weaning in COPD: a randomised controlled trial
Eur Respir J 2011; 38: 774–780


背景:
 Adaptive support ventilation (適応補助換気:ASV)は、
 pressure support ventilation (PSV)と
 pressure-controlled ventilationの両方が可能な呼吸モードである。
 ASVによるウィーニングは、心臓術後患者において
 良好な結果が得られている。このランダム化比較試験では、
 ASVによるウィーニングがPSVと比較してCOPD患者において
 ウィーニング期間を減らすことができるかどうか検証したものである。

方法:
 20ヶ月の間に435人COPD患者でICUに入室したもののうち
 97人を登録した。患者はASVかPSVにランダムに割り付けられた。

結果:
 PSVに比べて、ASVはウィーニング期間を減少させ
 (中央値24 (IQR 20–62) h v 72 (24–144) h, p=0.041)、
 ウィーニング成功率は同等であった(35 out of 49 for ASV
 and 33 out of 48 for PSV)。ICU在室日数もASVの方が短かったが
 統計学的に有意ではなかった。
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結論:
 このスタディによれば、ASVはCOPD患者のウィーニング期間の短さにおいて
 有益性がある。異なった患者層において、ASVのウィーニングのさらなる研究
 が望まれる。

by otowelt | 2011-10-04 05:27 | 集中治療

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