集中治療医に週末休暇を与えても、患者アウトカムを悪化させない

「集中治療医に休暇は必要である」というスタディ。

Naeem A. Ali, et al.
Continuity of Care in Intensive Care Units
A Cluster-Randomized Trial of Intensivist Staffing
Am J Respir Crit Care Med Vol 184. pp 803–808, 2011


背景:
 集中治療医の勤務スケジュールやケアの継続性がおよぼす
 影響についてはよくわかっていない。

目的:
 集中治療医に対して週末の休暇を与え、結果として
 彼らの患者へのケアの継続性を減少させることによる
 影響を評価する。

方法:
 4つの教育病院における5つのICUにおいて、プロスペクティブに
 クラスターランダム化試験をおこなった。
 1集中治療医あたり半月ローテーションでの連続日勤(連続勤務群)と
 1集中治療医あたり週末休暇(同僚:non-ICU clinical responsibilities
 も可、がこれをカバー)(間欠的勤務群)とを比較した。
 連続したICU入室患者をランダムにこれらに割りつけるようにした。

 オンラインサプリメントによれば、
 3ヵ月ごとにそれぞれのICUが連続or間欠のいずれかに
 割り付けられ、合計9ヶ月期間にわたって
 連続-間欠-連続勤務ないしは間欠-連続-間欠勤務などのように
 勤務体制がシフトするように配慮した。
 当初は7つのICUがこれに賛同したが、結果的に本試験に登録できたのは
 5つのICUのみであった。

結果:
 プライマリアウトカムは、ICU在室日数とした。またわれわれは
 在院日数と死亡率についても評価した。
 プライマリ集中治療医アウトカムは、医師のバーンアウト(燃尽)とした。
 解析は、多変量回帰分析によっておこなわれた。
 合計45の集中治療医、1900人の患者が登録された。
 患者の771人が連続勤務群、 1,129人が間欠的勤務群に割り付けられた。
 ケア継続性は2群において差がみられた
 (複数の集中治療医にケアされた患者= 連続群28% v 間欠群62% P< 0.0001)。
 在院日数と死亡率は統計学的には有意ではないが、連続勤務群において
 高い傾向がみられた(ICU在室日数 0.36d, P = 0.20;
 在院日数 0.34d, P = 0.71; ICU死亡率 OR= 1.43, P = 0.12;
 院内死亡率 OR= 1.17, P=0.41)(いずれもpoint estimated)。
 また、連続勤務群の集中治療医は有意にバーンアウトを起こしやすく
 公私生活のインバランス、勤務ストレスを感じることがわかった。
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結論:
 集中治療医の勤務スケジュールにおいて週末の休暇は、
 ICUケアの継続性を低下させるかもしれないが
 ICU入室患者へのアウトカムを悪化させることがないため
 勤務する医師にとってよりよいものであろう。

by otowelt | 2011-10-11 05:36 | 集中治療

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