結核合併HIV感染ではCD4陽性細胞数200未満への早期ARTで生存改善

NEJMで似たような試験が3つ同時に掲載された。
両方読むのはしんどい。
とにかく早期ARTを推奨するスタディが掲載されている。

いわゆる”いきなりAIDS”で入院してくる原因が
結核だった場合、CD4は低いケースが多い気がする。
CD4が低いケースでは早期HAARTを併用する方が
よいというのは異論のないところであろう。

F.-X. Blanc, et al.
Earlier versus Later Start of Antiretroviral Therapy in HIV-Infected Adults with Tuberculosis
N Engl J Med 2011; 365 : 1471 - 81.


背景:
 結核は依然としてHIV患者における重要な死因の一つである。
 結核治療の開始時期との兼ね合いで、抗レトロウイルス療法
 (ART)をいつ開始すべきかについてはデータが不足している。

方法:
 新たに結核と診断された成人患者で、CD4陽性T細胞数が
 200個/mm3以下で、抗レトロウイルス薬に曝露されたことの
 ない場合、ART開始時期が死亡率に有意な影響を及ぼすという
 仮説を検証。結核に対する標準的な6ヵ月治療後、患者を
 スタブジン(stavudine)、ラミブジン、エファビレンツの
 投与を早期(結核治療開始から2週間後)に開始する群と
 待期的(結核治療開始から8週間後)に開始する群の
 いずれかにランダムに割り付け。
 プライマリエンドポイントは生存とした。

結果:
 成人HIV661例を登録し、中央値25ヵ月間追跡。
 CD4陽性T細胞数中央値は25個/mm3、ウイルス量中央値は
 5.64 logコピー/mL であった。死亡リスクは早期ART群で
 有意に低下し、332例中59 例(18%)が死亡したのに対して
 待機的なART 群では329例中90例(27%)が死亡
 (HR0.62,95%CI 0.44~0.86,P=0.006)。
 結核関連の免疫再構築症候群のリスクは
 早期ART群で有意に上昇(HR 2.51,95% CI 1.78~3.59,
 P<0.001)。

結論:
 CD4陽性T細胞数200個/mm3以下の、HIVと結核を合併感染した
 成人では、結核治療開始後2週間でARTを開始することで
 生存が有意に改善する。

by otowelt | 2011-10-20 22:44 | 感染症全般

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