COPDの末梢気道抵抗の増加は、組織的破壊よりも前に発生する気道狭窄が原因

COPDの病態生理的な話。
難しそうにみえるが、非常に面白い理論。

John E. McDonough, et al.
Small-Airway Obstruction and Emphysema in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
N Engl J Med 2011;365:1567-75.


背景:
 COPDの閉塞部位は末梢気道(径2mm未満)とされている。
 COPDの末梢気道閉塞と肺気腫による組織的破壊に
 関連があるかどうかを検討。

方法:
 MDCTでCOPD-GOLD分類にわけた患者78人、
 肺移植をレシピエントのCOPD患者の摘出肺、ドナー(コントロール)肺
 において、径2.0~2.5mmの気道数を比較。
 micro CTを用いて、肺気腫の程度(平均肺胞壁間の距離を測定)、
 肺容積1mLあたりの終末細気管支の数、終末細気管支の最小径
 およびその断面積を測定。

結果:
 MDCTでは、径2.0~2.5mmの気道の数は、GOLD I期(P=0.001)、
 II 期(P=0.02)、III 期または IV 期(P<0.001)のCOPD肺のほうが
 コントロール肺と比べて少なかった。
 IV 期の患者の肺のmicro CT では、終末細気管支の総断面積の
 81~99.7%の減少、終末細気管支数の72~89%の減少がみられた
 (P<0.001)。組織的破壊(平均肺胞壁間の距離増加)の程度によって
 終末細気管支の数と大きさを比較した場合、COPDにおいて
 組織的破壊が発生するより以前に終末細気管支の狭窄と閉塞が
 起こっていた(P<0.001)。

結論:
 COPDで報告されている末梢気道抵抗の増加は、
 気腫性の組織的破壊が発生するよりも以前に発生する
 末梢気道の狭窄と閉塞が原因ではないかと考えられる。

by otowelt | 2011-10-27 21:10 | 気管支喘息・COPD

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