糖尿病合併肺癌患者では糖尿病非合併肺癌患者よりも生存が長い

複数のスタディを用いた疫学の論文であるが、
糖尿病がある肺癌患者の方が生存が長いという報告。
ややこしくてあまり本文を読んでいないが、理由として
肺癌患者の死因の多くが転移性病変で死亡するが、
糖尿病があると転移しにくいのが一因ではないかとも筆者は述べている。

Peter Hatlen, et al.
Prolonged Survival in Patients with Lung Cancer with Diabetes Mellitus
J Thorac Oncol. 2011;6: 1810–1817


方法:
 Norwegian Cancer Registryにリンクさせた
 Nord-Trøndelag Health Study (HUNT study)、
 Pemetrexed Gemcitabine study、the Norwegian
 Lung Cancer Biobank registryから患者を登録した。
 糖尿病がある肺癌患者を糖尿病がない肺癌患者と生存の点で比較した。
 Kaplan-Meier法とCox回帰モデルを使用。

 レジストリ登録なので、糖尿病はアンケートの答えであったり
 血糖降下薬の投与であったり、スタディによってまちまちである。

結果:
 1677人の肺癌患者が登録された。
 1031人がHUNT試験、436人がPemetrexed Gemcitabine study、
 210人がthe Norwegian Lung Cancer Biobank registry。
 77人が糖尿病患者として登録された。
 糖尿病がある肺癌患者は糖尿病がない肺癌患者よりも生存が延長。
 (p=0.005)。1年、2年、3年生存率は、糖尿病あるなしでそれぞれ
 43% versus 28%,19% versus 11%, 3% versus 1%だった。
 年齢、性別、組織型、病期によって調整したCox回帰モデルでは
 糖尿病を有する肺癌患者の生存におけるハザード比は0.55
 (95% CI, 0.41– 0.75)であった。
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結論:
 糖尿病を有する肺癌患者は生存が延長する。
 

by otowelt | 2011-11-07 18:24 | 肺癌・その他腫瘍

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