アジア人は非アジア人よりもNSCLCの化学療法に対する血液毒性頻度が多い

Hasegawa, Yoshikazu, et al.
Ethnic Difference in Hematological Toxicity in Patients with Non-small Cell Lung Cancer Treated with Chemotherapy: A Pooled Analysis on Asian versus Non-Asian in Phase II and III Clinical Trials
Journal of Thoracic Oncology: November 2011 - Volume 6 - Issue 11 - pp 1881-1888


背景:
 非小細胞肺癌(NSCLC)においては多くの臨床試験が行われている。
 毒性における人種差についてはまだ適切に試験されていない。

方法:
 PubMedを用いて、2000年1月から2009年12月までの
 NSCLCに対するランダム化第II相、III相試験を抽出し
 殺細胞性抗癌剤による血液毒性の人種差を調べた。
 人種は、アジア人、非アジア人に分類した。
 われわれは、NSCLCに対する治療として3治療レジメンを選出した。
 すなわち、シスプラチン+ゲムシタビン(CG)、シスプラチン+ビノレルビン(CV)、
 カルボプラチン+パクリタキセル(CP)である。

結果:
 われわれは12のII相試験と38のIII相試験を抽出し、
 合計11271人の患者を登録した。これらのうち、14試験が人種を記載
 していた。Grade3/4の毒性はアジアのスタディで多く観察された。
 Grade3/4の好中球減少症のORはアジア人の方が非アジア人よりも
 高かった。レジメントごとには、CGレジメン(OR = 1.55–3.45, p < 0.001),
 CVレジメン(OR = 2.99–4.43, p < 0.001), CPレジメン
 (OR = 4.79–6.22, p < 0.001)であった。Grade 3/4の貧血についても
 アジア人に多い傾向がみられた。すなわち、
 CG (OR=3.10–3.27, p<0.001), CV (OR=1.99–2.43, p<0.001),
 CP (OR = 1.34–1.52, p < 0.001–0.004)。しかしながら、
 血小板減少に関しては差はみられなかった。

結論:
 NSCLCに対する化学療法による重度の血液毒性は
 アジア人患者の方が非アジア人(ほとんど白人)よりも多かった。

by otowelt | 2011-11-09 06:48 | 肺癌・その他腫瘍

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