進行NSCLCに対するセレコキシブに生存上の利益はなし

セレコキシブの肺癌にもたらす効果を検討したもの。
COX-2酵素を阻害することで、癌細胞への
プロスタグランジンの量を減らすことができるため、
それが抗腫瘍効果をもたらすと考えられている。

Randomized, Placebo-Controlled Phase III Study of Docetaxel Plus Carboplatin With Celecoxib and Cyclooxygenase-2 Expression As a Biomarker for Patients With Advanced Non–Small-Cell Lung Cancer: The NVALT-4 Study
JCO November 10, 2011 vol. 29 no. 32 4320-4326


方法:
 IIIB/IV期のNSCLCにおいて前治療歴のないPS0-2の患者における
 III相試験を施行。3週ごとのカルボプラチン+ドセタキセルを
 5サイクル施行した患者において、ランダムにセレコキシブ400mgと
 プラセボのいずれかに割付け(1日2回)。
 腫瘍細胞におけるCOX-2発現は、免疫組織化学的に同定した。
 プライマリエンドポイントはOSとした。

結果:
 2003年7月から2007年12月までの間561人の患者を登録した。
 毒性は軽く、心血管イベントの増加は観察されなかった。
 腫瘍の奏効はセレコキシブ群の38%にみられ、プラセボ群の30%に
 みられた(P = .08)。PFS中央値は、セレコキシブ群4.5ヵ月
 (95% CI, 4.0 to 4.8)で、プラセボ群で4.0ヵ月であった
 (95% CI, 3.6 to 4.9)(HR, 0.8; 95% CI, 0.6 to 1.1; P = .25)。
 OS中央値は8.2ヵ月(95% CI, 7.5 to 8.8)(両群)で、
 HR, 0.9; 95% CI, 0.6 to 1.2; P = .32であった。
 COX-2発現は、生存の独立予測因子とはならなかった。
 セレコキシブによる利益は、COX-2発現の低い患者に限定されるが
 予後予測因子としては有意ではない。 

結論:
 進行NSCLCにおいて、セレコキシブは生存上の利益はもたらさない。
 このスタディにおいて、COX-2発現は予測バイオマーカーとはならず
 化学療法に追加したとしても有意な予後価値はもたらさない。

by otowelt | 2011-11-13 22:42 | 肺癌・その他腫瘍

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