高齢者NSCLCのカルボプラチンとドセタキセルに対してレボフロキサシン予防は感染症発症を減少させる

この結果が是か非かは難しいところ。
感染症屋からすれば、ややネガティブな印象を受けるが
オンコロジストからみれば、有用な論文かもしれない。

Schuette, Wolfgang, et al.
Randomized Phase III Trial of Docetaxel Plus Carboplatin with or without Levofloxacin Prophylaxis in Elderly Patients with Advanced Non-small Cell Lung Cancer: The APRONTA Trial
Journal of Thoracic Oncology. 6(12):2090-2096, December 2011.


目的:
 進行期NSCLCの高齢者に対するカルボプラチンとドセタキセルの
 化学療法の間、レボフロキサシンによる予防が感染率に与える影響を調べる。

方法:
 ランダム化二重盲検第III相試験。
 65歳以上の未治療で、組織学的にIIIB/IV期のNSCLCと
 診断された患者に対してドセタキセル(75 mg/m2)とカルボプラチン
 (AUC 6)を3週間ごとに施行し、1日1回のレボフロキサシン(500 mg orally)
 ないしはプラセボをday5-11に服用する。プライマリエンドポイントは
 grade 3/4の感染あるいは他の追加抗菌薬治療を有するgrade 1/2の感染
 の頻度とした。セカンダリエンドポイントは全感染率、毒性、OS、PFSとした。

結果:
 合計187人の患者が登録され、レボフロキサシン(n = 95)あるいは
 プラセボ(n = 92)にランダムに割り付けられた。grade 3/4の感染の比率
 あるいは追加抗菌薬を要したgrade 1/2の感染の比率(ITT解析)は
 レボフロキサシン群27.5% (95% CI, 19.3–39.0%)、
 プラセボ群36.7% (95% CI, 27.1–48.0%)であった。
 最初の感染までの中央期間はレボフロキサシン群67日、プラセボ群46日。
 grade 3/4の感染はレボフロキサシン群で8.8%に起こり、
 プラセボ群の26.7%で起こった。1例のみgrade 5の感染が両群ともに
 認められた。grade 3以上の毒性として他のものは、
 白血球減少(レボフロキサシン群63.2 versus プラセボ群52.2%)、
 好中球減少(62.1 versus 51.1%), 呼吸困難(12.6 versus 8.7%),
 疼痛(10.5 versus 9.8%)であった。OSやPFSについて差はなかった。

結論:
 レボフロキサシンによる予防は、高齢者でカルボプラチンとドセタキセルを併用した
 患者に対して感染率をプラセボに比べて減少させる効果がある。

by otowelt | 2011-11-17 15:40 | 肺癌・その他腫瘍

<< 切除不能進行胸腺癌に対するAD... ペメトレキセドによる皮膚関連副... >>