胸部外科手術を受けやすい病院への初診は非小細胞肺癌のOSの決定因子

詳しい概要は読んでいないが、観点が興味深い。
いくら先進国であろうと、診断がついた翌日に手術できるわけではないので
不可避な”手術の遅れ”というのは必ず発生する。
それを数値にしてくれるとさらに面白かったのだが・・・。

Anna L Rich, et al.
Inequalities in outcomes for non-small cell lung cancer: the influence of clinical characteristics and features of the local lung cancer service
Thorax 2011;66:1078-1084


イギリスにおいて、データサーバから、組織学的に
非小細胞肺癌(NSCLC)と診断された全患者を登録し解析した以下の結果。

34513人のNSCLCを登録した。
年齢、性別、PS、病期、Charlson Indexなどで調整したところ
患者が初診で胸部外科センターに行った場合、非胸部外科センターよりも
より外科手術を容易に受けやすいという結果であった
(調整OR 1.51, 95% CI 1.16 to 1.97)。
外科手術は最も強力なOSの決定因子であった(調整HR 0.41, 95% CI 0.39 to 0.44)。
by otowelt | 2011-11-21 14:19 | 肺癌・その他腫瘍

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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