ヒトにおける肺胞形成は成人するまで続く

もともと、ヒトにおいて小児期以降は肺胞形成がおこなわれないという
データがある。
・Zeltner TB, Burri PH. The postnatal development and growth of the human lung. II. Morphology. Respir Physiol 1987;67:269–282.
・Hislop AA. Airway and blood vessel interaction during lung development. J Anat 2002;201:325–334.

ただ、これらのデータは昔ながらの形態学的組織検査の結果に
基づくものであり、信頼性に乏しかった。

哺乳類において新しい技術を用いた肺胞形成の論文がいくつかあるが
これによれば、哺乳類の発達において青年期においても
肺胞形成がおこなわれている可能性が示唆されている。
・Hyde DM, et al. Alveoli increase in number but
not size from birth to adulthood in rhesus monkeys. Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 2007;293:L570–L579.
・Kovar J, et al. Postnatal alveolar development of the rabbit. J Appl Physiol 2002;93:629–635.


現在の仮説では、ヒトの肺胞形成は3歳までに完了するとされているが、
成人に到達するまでの間、肺胞が形成されつづけるという
論文が発表されていた。

Manjith Narayanan, et al.
Alveolarization Continues during Childhood and Adolescence
New Evidence from Helium-3 Magnetic Resonance
Am. J. Respir. Crit. Care Med. January 15, 2012 vol. 185 no. 2 186-191


本論文では7-21歳の患者において3HeMRを用いた
肺胞形成の評価をおこなった。ヘリウムは、肺MRIではよく使用され、
超偏極(hyperpolarization)によって肺の評価をおこなうために
用いるものである。

7歳から21歳において、肺胞数は1.94倍(95% CI, 1.64–2.30)、
肺胞容積は1.75倍(95% CI,1.48–2.07)に増加。

by otowelt | 2012-01-15 20:09 | 呼吸器その他

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