陳旧性肺結核患者における肺腺癌ではexon 19 deletionsが多い

結核の後遺症が発癌に関連している可能性がDiscussionに
述べられている。
Ardies CM. Inflammation as cause for scar cancers of the lung. Integr
Cancer Ther 2003;2:238 –246.


exon 19 deletionsと結核後遺症を関連づけた論文。

Luo, Yung-Hung; Wu, et al.
Association between Tumor Epidermal Growth Factor Receptor Mutation and Pulmonary Tuberculosis in Patients with Adenocarcinoma of the Lungs
Journal of Thoracic Oncology. 7(2):299-305, February 2012.


背景:
 肺結核と肺癌の関連性については長らく議論されてきた。しかしながら、
 EGFR遺伝子ステータスと肺結核の関連については、腺癌患者では
 まだよくわかっていない。

方法:
 われわれは、肺結核既往ないしCT上結核既往が示唆される患者における
 腺癌患者のデータをレビューし、EGFR遺伝子変異と肺結核の関連を評価した。

結果:
 1999年6月から2011年1月までの間、275人の肺腺癌において
 EGFR遺伝子データが解析に有効であった。これらのうち、191人がEGFR
 遺伝子変異があり、17人が肺結核の既往があり、72人がCT上陳旧性肺結核が
 示唆され、14人がscar cancerを有していた。陳旧性肺結核がある患者では
 EGFR遺伝子変異が有意に多かった(p = 0.018)。exon 19 deletionsが
 最もよく観察された(p < 0.001)。陳旧性肺結核がありEGFR遺伝子変異が
 陽性あるいはexon 19 deletionsがある場合、生存は長期であった
 (それぞれp = 0.014 、0.001)。しかし、exon 19 deletionsがある患者のうち
 結核既往の有無によっては生存上差はみられなかった(p = 0.271)。

結論:
 肺腺癌患者でscar cancerあるいは陳旧性肺結核がある場合EGFR遺伝子変異、
 特にexon 19 deletionsを有している可能性が高い。

by otowelt | 2012-01-18 05:49 | 肺癌・その他腫瘍

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