ASVはCPAPと比較してCSA/CSRとBNPの改善をもたらす

呼吸器内科医であれば、最近ASVを使うことも増えてきただろう。
実はこのASV、あまり大きな臨床試験がないのが現状。
Pepperell JC, et al. A randomized controlled trial of adaptive ventilation for Cheyne-Stokes breathing in heart failure. Am J Respir Crit Care Med. 2003;168(9):1109-14.

・ASV
ASVは従来のBiPAPと同様にIPAPとEPAPを設定でき、バックアップ換気の回数も設定することができる。その際にIPAP の最大と最小を設定し直前の呼吸フローから計算し供給圧を自動的に変動させる人工呼吸器である。




CHESTのpublished online before printに
ASVの試験が掲載されていた。

Winfried J. Randerath, et al.
Long-term auto servo-ventilation or constant positive pressure in heart failure and co-existing central with obstructive sleep apnea
Chest Published online before print January 26, 2012, doi: 10.1378/chest.11-2089


背景:
 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)と中枢性睡眠時無呼吸(CSA)、
 チェーンストークス呼吸(CSR)は心不全患者でよくみられる。
 持続的陽圧呼吸(CPAP)はCSA/CSRへの臨床的アウトカム改善効果
 がある。Auto Servo-Ventilation (ASV)の効果は
 心不全患者におけるCSA/CSRを抑制するとされているが、
 OSAとCSA/CSR合併例に対する試験はほとんどない。
 
目的:
 心不全患者で睡眠障害呼吸を合併した患者に対する
 ASVとCPAPの効果をランダム化対照試験によって
 呼吸障害を軽減し、心パラメータを改善するか調べる。

方法:
 両群ともBiPAP autoSV®, Respironics, USAを12ヶ月以上使用。
 70患者(男性63人、66.3±9.1歳, BMI 31.3±6.0 kg/m2)が
 OSAとCSA/CSRの合併、高血圧、冠動脈疾患ないし心筋症とNYHA II-IIIを
 有していた。ポリソムノグラフィ、BNP、スパイロメトリー、心エコーが
 ベースライン、3ヵ月後、12ヵ月後で検査された。

結果:
 どちらのモードの治療も有意に呼吸障害、酸素飽和度の低下、中途覚醒を
 改善した。CPAPと比較してASVはthe central AHIを有意に改善
 (ベースラインCPAP 21.8±11.7,ASV 23.1±13.2,
 12ヶ月CPAP 10.7±8.7, ASV 6.1±7.8, p<0.05)、また、BNPレベルも
 改善(ベースラインCPAP 686.7±978.7ng/ml, ASV 537.3±891.8,
 12ヶ月CPAP 847.3±1848.1, ASV 230.4±297.4, p<0.05)。
 運動耐容能と心エコーパラメータには両群とも差はみられなかった。

結論:
 ASVはCPAPと比較してCSA/CSRとBNPの改善をもたらす。

by otowelt | 2012-01-27 06:18 | 呼吸器その他

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