オセルタミビルの効果についてのCochraneレビュー

Tom Jefferson, et al.
Neuraminidase inhibitors for preventing and treating influenza in healthy adults and children


概要:
 過去に行われたレビューは、未発表論文を含んでおらず、
 その結果は出版バイアスのリスクが高いのではないかと考えられる。
 そこで論文ではなく、治験総括報告書(Clinical Study Report;CSR)
 から主要情報を抽出することにした。1000ページを超過することも
 みられるCSRには、未発表臨床試験情報も含まれている。
 全年齢のインフルエンザ確定例 or 疑い例、インフルエンザウイルスに
 曝露した人々を対象とし、ノイラミニダーゼ阻害薬(オセルタミビル or ザナミビル)
 またはプラセボに割り付けて、臨床アウトカムを調べたランダム化試験に
 関する情報をCSRから抽出した。
 25研究(15:オセルタミビル、10:ザナミビル)は、主として成人を対象に、
 行われた。ランダム化、盲検化は適切に行われていた。全研究が
 ノイラミニダーゼ阻害薬を開発した会社から資金提供を受けていた。
 オセルタミビルについてのレビューでは、プラセボに比べ
 症状軽減を約21時間早める効果があった。プラセボ群の患者が
 インフルエンザ症状軽減を初めて感じたのは、初回服用から
 160時間後(range 125~192hrs)。
 オセルタミビル群はそれよりおよそ21時間早かった。
 平均差は-21.3時間(95%CI:-29.5hrs to -12.9hrs, P<0.001)。
 オセルタミビルが入院リスクや合併症リスクを軽減することはなかった。
 オセルタミビルとプラセボにおける入院率の中央値にも差みられず。
 ザナミビルについては、有効性に関する個別患者データがはっきり
 しなかったため、今回はシステマティックな分析を施行できなかった。

by otowelt | 2012-02-03 05:07 | 感染症全般

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