ROS-1陽性肺癌の臨床的特徴

ROS1陽性肺癌もここ最近のトピックである。

Kristin Bergethon, et al.
ROS1 Rearrangements Define a Unique Molecular Class of Lung Cancers
JCO March 10, 2012 vol. 30 no. 8 863-870


目的:
 最近ROS1受容体キナーゼ遺伝子を含む再構成について
 NSCLCのサブセットで報告があるが、まだ詳細はほとんどわかっていない。
 ROS1再構成のみられるNSCLC患者の臨床的特徴や治療アウトカムを
 調べる。

患者および方法:
 ROS1-FISHアッセイを使用し、1073人のNSCLC患者をスクリーニングし
 ROS1再構成に関連した臨床的特徴、PS、可能であればALKステータスに
 ついても調べることとした。in vitroにおいてクリゾチニブの
 同細胞の反応性を調べた。ROS1再構成のあるNSCLC患者1人で
 I相試験の延長としてクリゾチニブ治療反応性を調べた。

結果:
 1073人の患者のうち、18人(1.7%)でROS1再構成をFISHで確認。
 31人(2.9%)においてALK陽性を確認した。ROS1陰性群と比べ
 陽性群では有意に若年者、非喫煙者が多かった。全ROS1陽性患者は
 すべて腺癌であり、組織学的にグレードが高い傾向であった。
 OSに差はみられなかった。ROS1陽性のHCC78細胞株と、
 CD74-ROS1がくみこまれた293個の細胞では、クリゾチニブに感受性が
 みられた。クリゾチニブで治療された患者において腫瘍縮小がみられ、
 CRに到達した。
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結論:
 ROS1陽性NSCLCは、ALK陽性NSCLCと同様に特記すべき
 臨床的特徴があるサブセットであると考えられる。クリゾチニブは
 in vitroないし臨床的にROS1陽性NSCLCに有効だった。

by otowelt | 2012-03-11 18:13 | 肺癌・その他腫瘍

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