肺炎入院後30日以内の死亡は退院後が半数

海外の入退院・病床運営の事情とは異なるため、
日本では退院後死亡は多くないと思う。

Mark L. Metersky, et al.
Predictors of In-hospital versus Post-discharge Mortality in Pneumonia
CHEST Published online before print March 1, 2012


背景:
 肺炎で入院して30日以内に死亡する患者のほとんどが退院後に
 死亡していると言われている。このスタディは、肺炎患者における
 院内死亡と退院後死亡における予測因子を検証したものである。

方法:
 レトロスペクティブに21233人の65歳以上の患者を解析
 (2000年~2001年)。肺炎で入院した患者で30日以内に死亡した
 患者において、26の患者特性と死亡のタイミング(院内死亡vs退院後死亡)
 の関連性について多変量ロジスティック回帰分析を施行した。

結果:
 21233人の患者のうち2561人(12.1%)が入院後30日以内に死亡した。
 入院中に死亡したのが1343人(52.4%)で、退院後に死亡したのは
 1218人(47.6%)であった。多変量ロジスティック回帰分析では
 7つの因子が有意に退院前死亡と関連していた。すなわち、
 収縮期血圧<90 mmHg、呼吸数>30/minute、菌血症、
 動脈血pH <7.35, BUN>11 mmol/L,
 動脈血PO2 <60 mmHg あるいはSaO2< 90%、
 人工呼吸器を必要とする場合、の7つであった。
 統計学的に有意ではないが、退院後の死亡に基礎疾患が関連していたと
 考えられた。
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結論:
 高齢患者において入院後30日以内に死亡した患者のうち
 半数が退院後に死亡していた。合併症の存在は退院前後のいずれに
 おいても関連していると思われる。退院後死亡を減らすべく
 内科医はこの結果を肝に銘ずるべきと考える。

by otowelt | 2012-03-18 15:59 | 感染症全般

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