医療従事者は多剤耐性菌伝播の最たるリスク因子

Morgan, Daniel J, et al.
Transfer of multidrug-resistant bacteria to healthcare workers’ gloves and gowns after patient contact increases with environmental contamination
Critical Care Medicine: April 2012 - Volume 40 - Issue 4 - p 1045–1051


目的:
 医療従事者の衣服への多剤耐性菌の伝播における
 環境のコンタミネーションの役割を評価する。

デザイン:プロスペクティブコホート試験

セッティング:6つのICU

目的:
 医療従事者は、看護師、呼吸療法士、リハビリスタッフ、内科医
 などを登録した。

結果:
 585人中120人(20.5%)の医療従事者における手袋とガウンに
 コンタミネーションが同定された。多剤耐性Acinetobacter baumannii
 のコンタミネーションが最も多くみられ、167観察のうち55に認められた
 (32.9%; 95%CI 25.8% to 40.0%)。次いで
 多剤耐性緑膿菌15 of 86 (17.4%; 95% CI 9.4% to 25.4%)、
 VRE 25 of 180 (13.9%, 95% CI 8.9, 18.9%)、
 MRSA 21 of 152 (13.8%; 95% CI 8.3% to 19.2%)。
 独立危険因子となっていたのは、環境培養陽性(OR 4.2; 95%CI 2.7–6.5)、
 5分を超える在室(OR 2.0; 95% CI 1.2–3.4)、
 身体診察 (OR 1.7; 95% CI 1.1–2.8)、
 人工呼吸器への接触(OR 1.8; 95% CI, 1.1–2.8)であった。
 パルスフィールドゲル電気泳動において91%の医療従事者からの
 検出は環境および患者のものと関連していた。

結論:
 医療従事者の予防的衣服における多剤耐性菌のコンタミネーションは
 A. baumanniiが最も多かった。環境のコンタミネーションは
 手袋やガウンを通じて容易に伝播され、これを減少させるべく
 より厳格な感染予防をおこなうべきであろう。

by otowelt | 2012-03-20 23:29 | 感染症全般

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