3型分泌システム外毒素は緑膿菌菌血症の予後不良因子

3型分泌毒素は、緑膿菌感染症における重症例において
重要な位置づけであることは言うまでもない。

El-Solh, Ali A, et al.
Clinical outcomes of type III Pseudomonas aeruginosa bacteremia
Critical Care Medicine: April 2012 - Volume 40 - Issue 4 - p 1157–1163


背景:
 緑膿菌菌血症は、重症かつ致命的な死亡率の高い感染症である。
 緑膿菌による病原性は、3型分泌システムが呼吸器において
 急性的で侵襲的な感染に関与していると考えられているが、
 3型分泌システムと緑膿菌菌血症との臨床的な関連性については
 よくわかっていない。

目的:
 緑膿菌の血流感染症における3型分泌システムと
 30日死亡率との相関性を検証する。

デザイン:
 レトロスペクティブに85例の緑膿菌菌血症を解析。

介入:
 in vitroにおいて3型外毒素の分泌をアッセイでみた
 (ExoU, ExoT, and ExoS)。ポリモルフィックDNA PCRジェノタイピング
 を使用。感受性はKirby Bauer ディスク拡散テストで実施。

結果:
 少なくとも3型分泌システムタンパクのうちの1つが85の分離株のうち37に
 認められた(44%)。敗血症性ショックは3型分泌システム陽性のうち
 43%にみられたが、陰性の場合では23%にしかみられなかった(p=.12)。
 3型分泌陽性株では耐性傾向が強く、シプロフロキサシン(59%)、
 ゲンタマイシン(38%)など。30日死亡率は有意に差がみられた(p=.02)。
 3型分泌システム陽性の場合、初期30日に生存した患者では
 ExoUフェノタイプをもつ緑膿菌株はみられなかった。

結論: 
 3型分泌システム外毒素がある緑膿菌菌血症では
 抗菌薬感受性プロファイルにかかわらず臨床アウトカムが悪い。

by otowelt | 2012-03-21 05:31 | 感染症全般

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