COPD合併は市中肺炎の死亡リスクの有意な上昇に関与せず

COPDは市中肺炎死亡リスクと考えられている。
・A prediction rule to identify low-risk patients with community-acquired pneumonia. N Engl J Med 1997; 336: 243–250.
・Community-acquired pneumonia in patients with and without chronic obstructive pulmonary disease. J Infect 2009; 58: 417–424.


今月のERJから、死亡リスクの上昇には
関連していないとの報告。


A. Liapikou, et al.
Severity and outcomes of hospitalised community-acquired pneumonia in COPD patients
Eur Respir J 2012; 39: 855–861


背景:
 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は市中肺炎の患者によくみられる
 合併症である。われわれは市中肺炎患者のアウトカムにおいて
 COPDが与える影響を調べた。

方法:
 われわれはプロスペクティブに1379人の市中肺炎で入院した
 患者における臨床所見を4年にわたり調べた。疾患重症度と臨床経過が
 呼吸機能検査により診断がついているCOPDがある212人の
 患者と、1167人の非COPD患者において調査された。

結果:
 COPD患者(平均FEV1 47.7±16.3% predicted)は
 非COPD患者と比べて、高齢でより抗菌薬先行投与される傾向にあった
 (37.1% versus 28.3%; p<0.01)。またより重度の呼吸不全を
 呈する傾向にあり(P/F ratio 270.4 vs 287.8; p<0.01)、
 住所肺炎を起こしやすかった(PSI 118.3 vs 108.5; p<0.001)。
 しかしながら、COPD患者は多葉の浸潤が少なかった
 (44 (21%) vs 349 (30%); p<0.01)。全体の89人(6.5%)
 の患者は30日以内に死亡した。COPD患者は30日死亡率において
 非COPD患者と差はみられなかった(9(4.2%) vs 81 (7%); p=0.14)。

結論:
 臨床所見は重症傾向にあるものの、COPD患者は非COPD患者と
 比べて市中肺炎による死亡率は同等であった。

by otowelt | 2012-04-01 23:07 | 感染症全般

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