ALI患者の人工呼吸器による肺保護戦略は長期予後を改善する

ALIの人工呼吸器に依存した長期生存についての論文はなかった。

Dale M Needham, et al.
Lung protective mechanical ventilation and two year survival in patients with acute lung injury: prospective cohort study
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.e2124


目的:
 ALIにおける、volume limited人工呼吸管理と
 pressure limited(肺保護戦略)人工呼吸管理の2年生存率を比較する。

デザイン:プロスペクティブコホート試験。

セッティング:13のICU(4病院)(2004年~2007年)

患者:485人の連続した患者、ALに対して人工呼吸管理をおこなわれたもの。

アウトカム:ALI発祥から2年後の生存率

結果:
 485人の患者で6240の人工呼吸器設定が確認され、1日2回人工呼吸器設定
 を朝6時夕6時にチェックされた(1患者につき設定数中央値8、41%が
 肺保護的換気アドヒアランスあり)。これらの患者のうち、311人(64%)が
 2年以内に死亡した。換気期間や他の要素による補正をおこなった後、
 肺保護戦略アドヒアランスごとに2年死亡リスクは3%ずつ改善した
 (HR 0.97, 95% CI0.95 to 0.99, P=0.002)。
 アドヒアランスなしと比較すると、推定絶対リスク減少率は
 50%アドヒアランスの場合、2年で4.0%(0.8% to 7.2%, P=0.012)、
 100%アドヒアランスの場合7.8% (1.6% to 14.0%, P=0.011)であった。
 追加的HFO(high frequency oscillation)あるいは
 APRVモード(measured twice daily)は同様に効果的であり
 それぞれハザード比は0.93 (95%CI 0.88 to 0.97, P=0.002)、
 0.98 (0.96 to 0.99, P=0.005)であった。
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結論:
 肺保護的人工呼吸管理はALI患者における長期生存的利益に関連する。
 ルーチンに臨床現場において肺保護的人工呼吸管理をより施行することは
 ALIの死亡を減らすことができるかもしれない。

by otowelt | 2012-04-09 23:36 | 集中治療

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