ERCP後膵炎の発症予防にインドメタシン直腸内投与が有効

シンプルだが、大事なスタディ。

B. Joseph Elmunzer, et al.
A Randomized Trial of Rectal Indomethacin to Prevent Post-ERCP Pancreatitis
N Engl J Med 2012;366:1414-22.


背景:
 NSAIDs:非ステロイド抗炎症薬の直腸内投与によって、
 ERCP後膵炎の発生率が低下する可能性があるかもしれない。

方法:
 多施設共同ランダム化プラセボ対照二重盲検臨床試験において
 ERCP後膵炎リスクの高い患者を、ERCP後インドメタシン単回直腸投与群
 とプラセボ投与群に割り付け。プライマリアウトカムはERCP後膵炎とした。
 ERCP後膵炎は、
 ・新たな上部腹痛
 ・処置後24時間膵酵素の正常範囲上限の少なくとも3倍への上昇
 ・2泊以上の入院
 と定義された。
 また、高リスク患者については主要項目1つあるいは副次項目2つ以上を
 満たすものと定義された。
 主要項目
 ・臨床上Oddi括約筋の異常がある
 ・ERCP後膵炎の既往がある
 ・膵管括約筋切開術を施行された
 ・Precut sphincterotomy
 ・8回以上のCannulationを行った既往がある
 ・胆管のPneumatic dilatation
 ・Ampullectomy
 副次項目
 ・過去2回以上の膵炎の既往がある
 ・3回以上の膵管造影(1回以上は膵尾部まで造影到達)
 ・Aciniまで造影
 ・ブラシによる膵管細胞採取

結果:
 合計602人を登録し、82%において臨床的Oddi括約筋機能不全が疑われた。
 ERCP後膵炎は、インドメタシン群295人中27人(9.2%)、
 プラセボ群307人中52人(16.9%)に発生(P=0.005)。
 中等症以上の膵炎は、インドメタシン群13人(4.4%)、
 プラセボ群27人(8.8%)に発生(P=0.03)。
結論:
 ERCP後膵炎の高リスク患者では、直腸内インドメタシン投与により
 ERCP後膵炎の発生率を有意に低下させることができる。

by otowelt | 2012-04-13 06:46 | 内科一般

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