重症敗血症においてde-escalation率は43%

言わずもがな、surviving sepsis campaignでは
できる限りすみやかなde-escalationが推奨されている。
Dellinger RP, et al: Surviving Sepsis Campaign: International guidelines for management of severe sepsis and septic shock: 2008. Crit Care Med 2008; 36:296–327

実臨床において、特に重症患者さんの場合に
すみやかなde-escalationを実施できているケースは多くないが、
Crit Care Medからある報告。

Sarah Heenen,et al
Antibiotic strategies in severe nosocomial sepsis: Why do we not de-escalate more often?
Critical Care Medicine: May 2012 - Volume 40 - Issue 5 - p 1404–1409


目的:
 院内発症の重症敗血症患者における抗菌薬のde-escalation
 がおこなわれているかどうか調べる。

デザイン:
 ICUにおいて1年以上の期間、重症敗血症のエピソードをレビューした。
 抗菌薬治療は、抗菌薬がin vitroにおいて原因微生物に対して活性が
 あった場合に適正使用と判断した。抗菌薬治療開始から5日後の治療戦略に
 ついて以下の如くわれわれは分類をおこなった。
 ・de-escalation
 ・抗菌薬変更なし
 ・escalation
 ・混合
De-escalation was defined either as the discontinuation of an antimicrobial agent (antibiotic or anti-fungal) or as a change from one antibiotic to another,
i.e., from meropenem to any other b-lactam, from ceftazidime, cefepime, or piperacillin/tazobactam to amoxicillin-clavulanic acid or any other type of penicillin, or from vancomycin to any type of penicillin

セッティング:
 35床の内科外科ICUにおいて、週3回感染症専門家による
 レビューを受け、抗菌薬戦略を計画

患者:
 169人の患者において、216の重症敗血症(広域βラクタム系抗菌薬単独
 あるいは他の抗菌薬との併用を必要とする院内感染症による)エピソード
 がみられた。

結果:
 感染源は44%が肺で、38%が腹部であった。
 微生物学的データは216の敗血症エピソードのうち167で
 有用であった(77%)。初期抗菌薬治療は27エピソードにおいて不適切
 であった(培養陽性エピソードの16%)。
 de-escalationは93エピソード(43%)で確認され、escalationは
 22エピソード(10%)でみられた。混合は24エピソード (11%)でみられ、
 抗菌薬の変更がなかったのは77エピソード(36%)であった。
 de-escalationが失敗したエピソードは4(5%)と少なかった。

結論:
 集中治療や感染症専門家のコラボレーションがあるような環境においても
 de-escalationの実施は50%を下回った。

by otowelt | 2012-04-25 05:17 | 集中治療

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