肺M.szulgai症は上部消化管疾患に続発しやすく、CAMが有用

NTMの中で、肺M.szulgai症をまとめた文献は貴重である。
(当院では"ズルガイ"と読んでいる)
この種のNTMは臨床的に出会うことは少ないが、
複数症例をまとめた報告は極めて興味深いので紹介させて頂く。

佐々木由美子ら
過去10年間の当院における肺Mycobacterium szulgai症12例の臨床・細菌学的検討
結核 87(5); 391-396, 2012.


対象・方法:
 1998年~2008年に当院で診断された肺Mycobacterium szulgai症12例の
 臨床増・画像所見・予後につき後ろ向きに検討。保存されていた
 12菌株では各種薬剤に対する最小発育阻止濃度(MIC)も測定した
 (ブロスミックNTMを使用)。

結果:
 症例は男性10例、女性2例で平均57.2歳(中央値59歳)。10例で
 喫煙歴があった。基礎疾患は肺結核が5例、胃潰瘍が3例、
 食道癌術後が1例と肺以外に上部消化管疾患も目立った。全例で
 化学療法を施行し、clarithromycin(CAM)を含む治療をした6例
 では全員臨床・画像上の改善を認めた。またCAMに対するMICは
 全菌株0.25μg/ml未満であった。

結論:
 以上CAMを含む化学療法の肺M.szulgai症に対する有効性が示唆された。

 

by otowelt | 2012-05-11 17:53 | 抗酸菌感染症

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