SCLCにおけるPET病期診断の有用性

多くの病院では肺癌の病期診断にPETを使用していると思う。
個人的には、胸(腹)部造影CT、脳造影MRI、PETをおこなっており、
何かしら理由があれば骨シンチを追加で施行している。

Jeremy D. Ruben, et al.
The Efficacy of PET Staging for Small-Cell Lung Cancer: A Systematic Review and Cost Analysis in the Australian Setting
Journal of Thoracic Oncology: 24 April 2012, published ahead of print


背景:
 このスタディは、出版された文献において
 小細胞肺癌の病期診断についてPETとこれまでの検査の効果を
 比較することを目的とした。
※この論文でいう従来の検査とは、脳CT、胸部CT、腹部骨盤CT、
 骨シンチ、肝機能検査、生化学検査を含む検査を指す。

方法:
 EMBASE, Current Contents, PubMed, OVIDのデータベースより
 信頼性のある検索用語で検索をおこなった。
 “PET,” “positron emission tomography,” “small cell lung cancer”
 同定された試験における参照文献も関連論文として追加調査した。
 1663人の患者を含む22の信頼性のあるスタディが同定された。
 スタディは、病理学的な適切性、臨床画像所見の相関の適切性が
 吟味された。PETによる病期診断の有用性が解析された。
 Medicare benefits schedule(メディケア給付率規定)が
 2戦略の費用比較のために使用された。

結果:
 同定されたスタディにおいて、PETによる病期診断は感度はほぼ100%、
 特異度は90%をこえていた。従来の病期診断と比較しても
 PETは少なくとも28%の患者で治療マネジメントの変更が可能で、
 6%で生命予後を延長する放射線治療が可能で、9%で毒性に関連した
 不要な放射線治療を回避した。PETによる病期診断は
 1603オーストラリアドルであり、従来の病期診断は
 1610オーストラリアドルであった。不要な放射線治療を回避することで
 年間540,354オーストラリアドルを保守することができる。

結論: 
 PETによる病期診断は従来の診断と比較して優れており、
 患者適格性、臨床的怠慢、放射線のポータルデザインに由来する
 患者マネジメントに有意に変化を与えるものである。
 2戦略における初期コストは有意差はなかった。しかしながら、
 PETにおける主な有用性は不要な放射線毒性を回避することと、
 適切に胸郭放射線治療の追加をおこなえることにある。

by otowelt | 2012-05-13 10:19 | 肺癌・その他腫瘍

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