ARDSの定義が変更(ベルリン定義)

思ったより論文化が遅かった。2011年ESICMで発表され話題になり、JAMAに掲載される予定だった。無料でダウンロードできるので、是非読んでいただきたい。

Acute Respiratory Distress SyndromeThe Berlin Definition
The ARDS Definition Task Force
JAMA. 2012 doi:10.1001/jama.2012.5669


 ARDS(急性呼吸窮迫症候群)は、1994年にAECC(American-European Consensus Conference )において定義され、長らく使用されてきた。しかしながら改善すべき点や問題点がいくつかあり、改訂が望まれていた。具体的には急性の定義や、P/F ratioとPEEPの合致性のなさなどが挙げられる。
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 Berlin Definitionは以下の如くである。今までのALI(急性肺障害;P/F 200-300)という概念がなくなり、mild, moderate, severeという重症度分類がなされた。
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 軽症、中等症、重症ARDSは死亡率増加と相関しており(27%; 95% CI, 24%-30%; 32%; 95% CI, 29%-34%; and 45%; 95% CI, 42%-48%, respectively; P < .001)、人工呼吸器装着中央期間とも相関していた(5 days; IQR, 2-11; 7 days; IQR, 4-14; and 9 days; IQR, 5-17, respectively; P < .001)。このBerlin Definitionは、ARDSにおける死亡率の信頼性が高く予後予測にも妥当性がある(ROC下面積0.577 [95% CI, 0.561-0.593] vs 0.536 [95% CI, 0.520-0.553; P < .001])。

by otowelt | 2012-05-24 06:53 | 集中治療

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