ATS2012:OSASの重症度が高いほど2型糖尿病であるリスクが高い

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Brian Kent, et al.
Severity Of Sleep Disordered Breathing Is An Independent Predictor Of Glycemic Health: The European Sleep Cohort (ESADA) Study
ATS 2012, Session D18, May 23, Abstract 27667.


背景:
 閉塞性睡眠時無呼吸(OSAS)は、心血管代謝疾患の悪化と強い関連がある。しかしながら、OSASにおける研究は、肥満が最も大きな交絡因子であり、代謝疾患における独立因子としてOSASの役割は不明と考えられている。

方法:
 この研究は、OSASの重症度と2型糖尿病との関連、非糖尿病患者のHbA1cとの関連を検証したものである。ヨーロッパ睡眠関連施設22施設の患者7886人を解析。患者は、ポリソムノグラフィーによる夜間睡眠分析を行い、血液検査を施行した。

結果:
 患者の72.3%が男性であり、11.7%が2型糖尿病、43.1%が高血圧、17.5%が脂質異常症を合併していた。AHI中央値は25.9、BMI中央値は31.2であった。AHI scoreによるカテゴリーを4つに分類した。その場合、OSASの重症度が高いほど、男性率や糖尿病罹患率が高くなり、心血管リスク因子を持つ割合が有意に高くなった。多変量ロジスティック回帰分析を行うと、OSASの重症度が高いほど2型糖尿病であるリスクが高くなった。OSASでない患者カテゴリーと比較した場合、調整オッズ比は軽度のOSASが1.21、中等度OSASが1.39、重症のOSASでは1.56であった。
 糖尿病患者ではない患者におけるHbA1cとの関連因子を多変量解析すると、夜間の低酸素血症とOSASの重症度に関連がみられた。HbA1c値はOSAS重症度と比例して高くなった(p<0.001)。HbA1cが≥6%のとき、軽症OSASに対して重症OSASの調整オッズ比は2.62だった。

結論:
 OSASの重症度が高いほど2型糖尿病であるリスクが高い。

by otowelt | 2012-05-24 17:24 | 呼吸器その他

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