ATS2012:重症喘息における反復する増悪のリスク因子

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M. Kupczyk, et al.
Identification Of Risk Factors For Frequent Exacerbations In Severe Asthma
ATS 2012, Session A92, May 20, Abstract 31646


背景および方法:
 何度も増悪する喘息患者(増悪頻度が年間2回または3回以上と定義)の患者特徴とリスク因子を検証するため、ヨーロッパにおける重症喘息患者93人と軽症~中等症の喘息患者76人の計169人を1年間フォローアップした。複数回における肺機能(ピークフロー、FEV1)と日中および夜間の喘息症状、ADL、SABA使用頻度を記録。少なくとも3ヶ月ごとに計測した。
 重症喘息(severe asthma)は、高用量吸入ステロイド薬を投与されておりなおかつ専門医による治療を受けている状態で、試験参加前の1年間で少なくとも1回の喘息発作の増悪エピソードを経験しているものと定義された。

結果:
 重症の喘息患者は軽症~中等症の患者と比較して、平均年齢が高く(50.0 vs 42.2)、BMIが高かった(28.5 vs 25.0)。また、QOL(SGRQ 45.9 vs 22.5)とFEV1(予測値)(70.4% vs 88.7%)がより悪い数値であり、CRP(6.1 mg/L vs 3.5 mg/L)と喀痰好酸球(16.7% vs 5.79%)についても重症喘息の方が高値を示した。
 フォローアップ期間中に発生した増悪は、重症患者の55.9%(52人、104イベント)、軽症~中等症患者の22.2%(16人、18イベント)。平均増悪率は、重症患者において1.1イベント/患者・年、軽症~中等症の患者で0.2イベント/患者・年であった。また、何度も増悪を繰り返す患者では、増悪頻度が低い患者と比べ、吸入ステロイド量(μg)が多く、Juniper-ACQ scoreも悪かった。CRPと喀痰好酸球も有意に高かった(p<0.05、p<0.05、respectively)。

結論:
 喘息の増悪の頻度に関連するリスク因子は、喀痰中好酸球、喘息コントロール、QOL、喫煙、FEV1≤70%であった。

by otowelt | 2012-05-24 17:24 | 気管支喘息・COPD

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