ATS 2012:サルコイドーシス関連肺高血圧症のおけるボセンタンの有用性

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R.P. Baughman, et al.
Bosentan For Sarcoidosis Associated Pulmonary Arterial Hypertension (BoSAPAH): A Double Blind, Placebo Controlled Trial
ATS 2012,


背景:
 サルコイドーシス関連肺高血圧:Sarcoidosis associated pulmonary hypertension (SAPH)は、死亡率を上昇させるとされている。ボセンタンは、SAPHに小規模のケースシリーズで有効性が示唆されている。

目的:
 ボセンタンとプラセボをランダム化二重盲検プラセボ対照試験において比較する。

方法:
 これはSAPHと右心カテーテル検査により診断された患者における多施設共同臨床試験である。肺血管作動性の薬剤を使用されている患者は登録されていない。適格基準は、右心カテーテルによる肺動脈平均圧が>25 mm Hg、肺毛細血管楔入圧< 18mmHg、2度の6分間歩行距離で<10%の誤差であるサルコイドーシス患者とした。患者はランダムにボセンタンとプラセボに2:1に割りつけられた。ボセンタンは62.5mgを1日2回4週間投与とした。もし状態が安定しておれば、ボセンタンの用量を125mg1日2回まで増加し12週間投与も可とした。治療開始16週間後における右心カテーテル検査と6分間歩行試験をおこない、解析した。

結果:
 43人の患者がこのスタディに登録された。4人が薬剤を投与されなかった。ボセンタンを投与された25人のうち2人が8週までに治療をストップした。16週目において、23人が6分間歩行試験をおこない、21人が右心カテーテル検査をおこなった。14人がプラセボ投与群であったが、2人が8週までに中断している。16週目において、12人が6分間歩行試験をおこない、9人が右心カテーテルを受けた。
 ボセンタン群の平均肺動脈圧は、0週目36+ 7.0 → 16周目32+ 8.8 であり、プラセボ群は30+ 4.2 → 31+ 6.3 。肺血管抵抗は、ボセンタン群で6.1+ 2.97 → 4.4+ 2.03と改善。

結論:
 サルコイドーシス関連肺高血圧症の患者におけるボセンタン投与は、16週間後において6分間歩行距離は有意差がみられないものの肺動脈圧の改善がみられた。

by otowelt | 2012-05-25 11:58 | びまん性肺疾患

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