ATS 2012:顕微鏡的多発血管炎の肺合併症として気管支拡張症が多いかもしれない

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気になるポスターから。

H. Tashiro, et al
An Analysis Of Pulmonary Manifestations In 45 Patients With Microscopic Polyangitis
ATS 2012, poster session


背景:
 顕微鏡的多発血管炎 (MPA)は、まれな全身性疾患である。間質性肺炎やびまん性肺胞出血などは頻度の高い肺合併症である。われわれは、MPAの肺合併症の予後への影響を明らかにするためレトロスペクティブ試験をおこなった。

方法:
 佐賀大学病院に2004年から2011年に入院したMPA患者の診療録をレトロスペクティブに検索した。

結果:
 MPA45人のうち、19人が男性、26人が女性だった。年齢中央値は69.8歳であった。HRCTで最もよくみられた所見は、interstitial pneumonia [IP]が20人, びまん性肺胞出血が4人,気管支拡張症が8人、炎症性瘢痕が3人であった。10人は肺合併症が同定できなかった。45人中42人がステロイド、シクロホスファミド、シクロスポリンAを含む免疫抑制剤を投与されていた。12人(26.7%)が死亡したが、IPやびまん性肺胞出血による呼吸不全で3人が死亡、感染症で2人が死亡。7人がMPA以外の疾患で死亡した。

結論:
 過去に報告したように(Takahashi et. al. Lung 2005)、気管支拡張症はMPAの主たる肺合併症である。MPAのアウトカムは過去の報告よりも良好であり、診断治療の改善に起因しているかもしれない。IPやびまん性肺胞出血は重要な治療戦略であると示唆される。

by otowelt | 2012-05-26 08:55 | びまん性肺疾患

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