肥満のある閉塞性睡眠時無呼吸に地中海ダイエットは効果的

e0156318_1503669.jpg個人的には料理知識はほぼゼロなので、地中海ダイエットという言葉は初めて聞いた。
 地中海ダイエットとは、地中海沿岸地域の食生活から考案されたダイエット方法のようである。ここで言及している”ダイエット”というのは食事療法のことを意味するので、日本語のダイエット=減量とは少々ニュアンスが異なるので注意したい。
 食事療法に関する研究としては少々規模が小さく疑問符が残るところだ。

Christopher Papandreou, et al.
Effect of Mediterranean diet versus prudent diet combined with physical activity on OSAS: a randomised trial
Eur Respir J 2012; 39: 1398–1404


背景および方法:
 われわれは、CPAPを受けている閉塞性睡眠時無呼吸の患者において、運動療法に加えて地中海ダイエットを行う群(MD)と従来の健康的なダイエットを行う群(PD)に分けて比較をおこなった(ギリシャ、Crete大学病院)。900人の患者を評価し、40人の肥満患者(BMI30以上)・重度OSAS患者(AHI>15、ESS>10)が適格基準を満たした。夜間ポリソムノグラフィー(Alice 5; Philips Respironics, Best, the Netherlands)を全例施行している。ランダム化ののち、20人の患者が地中海ダイエット、20人が従来のダイエットに6か月間割り付けられた。この間、運動療法も併用するよう推奨された。

地中海ダイエット:
 地中海ダイエットについては、1日6度の非精製シリアル摂取、1週間に5回以上のポテト摂取、1日5回の様々な野菜(うち2回はサラダによる)摂取、1日4回の様々なフレッシュフルーツ摂取、1週間に3回以上のマメ摂取、1週間に3回の魚(最低1回はオイル調理)、1日1回のナッツ摂取、1週間に3回の鶏皮のついていない鶏肉摂取、1週間に3回の赤肉、各週7杯のワイン摂取とした。従来の健康的と考えられたダイエットと比べて、フルーツ、野菜、マメ、非精製シリアル、魚が地中海ダイエット群は多いものである。そのかわりに赤肉が少ない食事となる。

結果:
 REM睡眠期におけるAHIにおいてのみ有意差がみられた(mean±sd 18.4±17.6 events·h−1 in the MD group and by 2.6±23.7 events·h−1 in the PD group 、p<0.05)。また、地中海ダイエット群においてウエスト径(-8.7±3.6 cm vs -5.7±3.8 cm)、ウエスト/身長比(-0.04±0.02 cm・m-1 vs -0.03±0.02 cm・m-1)、ウエスト/ヒップ比(-0.04±0.03 cm・cm-1 vs 0.02±0.02 cm・cm-1)についても従来のダイエット群と比較して減少がみられた(p<0.05)。

結論:
 成人の肥満合併の中等度~重度のOSAS患者において、運動療法に地中海ダイエットを組み合わせることで6ヶ月の期間中にREM睡眠期のAHIを減らす効果がみられた。

by otowelt | 2012-06-01 15:03 | 呼吸器その他

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