ASCO 2012速報:PROFILE 1005試験解析データ公表

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これもきわめて注目演題であった。

Dong-Wan Kim, et al.
Results of a global phase II study with crizotinib in advanced ALK-positive non-small cell lung cancer (NSCLC).
ASCO 2012


背景:
 PROFILE 1005試験は現在進行中の1レジメン以上の化学療法を受けたALK陽性進行NSCLCへのクリゾチニブの効果と安全性をみた多施設共同II相試験である。

目的:
 現時点での解析結果を報告すること。

方法:
 2012年1月2日data cut-off pointにおいて、PROFILE 1005は22ヶ国141施設から、FISH法によりALK転座がみられた901人が登録。クリゾチニブは250mgを1日2回、毎日経口投与され、21日を1サイクルとした。効果の判定は6週ごとにRECISTで行い、安全性についてはその半分の3週ごとに評価。
 本ASCO発表においては、901人のうち261人のデータ解析を公表する。

結果:
 ALK陽性であった261人の年齢中央値は52.0歳(range: 24.0-82.0)で、女性は54.4%であった。白人59.0%、アジア人が36.0%であった。非喫煙者67.4%、禁煙者28%、喫煙者4.6%であり、登録患者においては非喫煙者が優位であった。また、90%以上の患者が腺癌であった。
 登録基準としてセカンドライン以降という適格条件であったが、組み込まれた患者における治療のレジメン数は、1レジメンが12.3%、2レジメンが34.9%、3レジメン以上が52.8%と、複数回治療された患者が大半を占めた。
 
効果解析:
 ALK陽性患者のうち259人で評価ができた。CR4人(1.5%)、PR151人(58.3%)、SD69人(26.6%)で、ORR59.8%(95%CI:53.6-65.9)であった。ASCO Abstract公表時はORR53% (95% CI: 47–60)であり、さらに上昇がみられていた。
 奏効期間中央値は45.6週(96% CI35.3-53.6)で、ASCO Abstract公表時の43週(96% CI 36–50)に比べてこれも延長がみられていた。多くの患者が初期8週以内に効果がみられていた(71%)。効果が確認されるまでの中央期間は6.1週(95%CI4.9-49.1)だった。PFS中央値は8.1ヶ月(95%CI6.8-9.7)だった。これはASCO Abstract公表時は8.5ヶ月(95% CI: 6.2–9.9)であったもの。

安全性解析:
 治療関連有害事象の多くは消化器症状と視覚異常であり、いずれもGrade1ないし2であった。Grade3以上の治療関連の有害事象は25.6%の患者で報告された。好中球減少症(5.5%)、ALT上昇(4.0%)、倦怠感(2.0%)、呼吸困難および肺臓炎(0.9%)。

結論:
 ALK陽性の進行NSCLCにおいてクリゾチニブは高い奏効率とPFS延長がみられる。

by otowelt | 2012-06-07 09:33 | 肺癌・その他腫瘍

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