EBUS-TBNAは組織サブタイプ診断とEGFR同定に妥当

 穿刺針に同封されているシリンジを使用せずに、手動で高陰圧をかけるとミミズのような検体がとれるため、cytologyではなくhistology検体がとれることは、日本の多くの呼吸器内科医が実感していると思う。

Neal Navani, et al.
Suitability of Endobronchial Ultrasound-guided Transbronchial Needle Aspiration Specimens for Subtyping and Genotyping of Non–Small Cell Lung Cancer
A Multicenter Study of 774 Patients
Am. J. Respir. Crit. Care Med. June 15, 2012 vol. 185 no. 12 1316-1322


背景:
 進行非小細胞肺癌(NSCLC)の現在のマネジメントとして、EGFR遺伝子ステータスと同様扁平上皮癌と非扁平上皮癌のサブタイプを区別することも必要とされている。EBUS-TBNAは、肺癌の病期診断において広くしようされている。しかしながら、EBUS-TBNAによって採取された細胞診検体が、組織学的分類やジェノタイプについて妥当な検体かどうかはまだよくわかっていない。

目的:
 ルーチンにEBUS-TBNAによって採取さた細胞診検体が、NSCLCにおける組織学的分類やジェノタイプの同定に妥当かどうか検証する。

方法:
 2009年から2011年の間に、イギリス5施設においてEBUS-TBNAによる細胞診断が肺癌確定あるいは疑いの774人の患者で記録された。

結果:
 EBUS-TBNAで最終的に組織学的診断が分類可能であったのは77%(95%CI73–80)であった。免疫組織化学染色を使用することで、特定不能のNSCLCの率は有意に減少した(補正OR, 0.50; 95% CI, 0.28–0.82; P = 0.016)。EGFR遺伝子解析はリクエストがあった119人の患者のうち107人(90%)において同定可能であった。NSCLC診断におけるEBUS-TBNAの感度、NPV、診断精度は88% (95% CI, 86–91), 72% (95% CI, 66–77), 91% (95% CI, 89–93)であった。

結論:
 この大規模多施設実用的試験によって、EBUS-TBNAによる細胞診検体はNSCLCのサブタイプ決定やEGFR遺伝子解析において妥当なものであり、免疫組織化学染色によって特定不能のNSCLCの頻度を減少させることができる。

by otowelt | 2012-06-16 06:15 | 気管支鏡

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