製錬業労働者の労働関連喘息様症状はダスト曝露と関連する

e0156318_222977.jpg製錬ダストと喘息様症状の論文。

Vidar Søyseth, et al.
The Incidence of Work-related Asthma-like Symptoms and Dust Exposure in Norwegian Smelters
Am. J. Respir. Crit. Care Med. June 15, 2012 vol. 185 no. 12 1280-1285


背景:
 製錬業者の従業員における呼吸器症状は、ダスト曝露に関連していると考えられる。

目的:
 労働関連喘息様症状work-related asthma-like symptoms (WASTH) の頻度とダスト曝露の間の関連性を調べる。

方法:
 5年にわたる試験を実施。WASTHは、気管支喘息の既往のない労働者に呼吸困難と喘鳴の混合がみられ、労働から離れて安静することによって改善するものと定義した。喫煙ステータスや職業ステータスの情報は、質問票から得た。総ダストの職業曝露マトリックスjob exposure matrixを立案。多変量データ解析がCox回帰を使用しておこなわれた。

結果:
 労働者の総フォローアップ期間は、n = 2,476で8,469年であった。参加者のフォローアップ期間中央値は4.0年であった。フォローアップの間、91人の労働者がWASTHに陥った。WASTHの頻度は1000人年あたり8.9 (7.3–10.9) (95% confidence interval in parentheses)であった。
 WASTHのリスク比はダスト曝露に応じて高いものとなった(P = 0.0001)(middle and high categories・・・1.0–2.9 and ≥3.0 mg/m3)。
 層別解析で、現ダスト曝露の効果はダストとフュームの曝露既往(PE)(P = 0.006)や気流制限(AFL)(P = 0.033)に伴って変化することがわかった。最終解析において、WASTHのリスク比は現ダスト曝露労働者で曝露が1 mg/m3増加するごとに、(PE+/AFL−)で1.1 (0.93–1.2),(PE−/AFL−)で1.4 (1.1–1.8), (PE+/AFL+)で1.6 (1.1–2.3), (PE−/AFL+)で1.9 (1.2–3.0)。

結論:
 結論として、ダスト曝露は労働関連喘息様症状の頻度の増加に関連していた。

by otowelt | 2012-06-17 05:28 | 気管支喘息・COPD

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