肺動静脈奇形の有病率は0.038%

興味深いスタディである。
考察にも記載されているが、基本的に50~80歳を対象にしているので、一般人口集団を反映しているとは限らない。

Masayuki Nakayama, et al.
Prevalence of Pulmonary Arteriovenous Malformations as Estimated by Low-Dose Thoracic CT Screening
Intern Med 51: 1677-1681, 2012


背景:
 肺動静脈奇形:Pulmonary arteriovenous malformations (PAVMs)は、臨床においてまれにしか遭遇しない。遺伝性出血性毛細血管拡張症:hereditary hemorrhagic telangiectasia (HHT)を伴うPAVMsはHHT患者の家系において類推された頻度があるものの、一般的人口集団における有病率についてはわかっていない。

方法:
 茨城県北部にある日立総合健診センターにおいて、50歳以上を対象とした肺癌の低線量胸部CTスクリーニング検査によって同定されたPAVMsをもとにレトロスペクティブにその臨床的特性と有病率を検証した。PAVMsをスクリーニングで疑う情報として、辺縁整でhomogeneousである円形の結節様陰影で、血管が陰影に向かって走行する所見があるものとした。最終的に造影CTあるいは血管造影によってPAVMsの確定診断とした。

結果:
 2001年から2007年で、21235人の被スクリーニング者のうち8人の患者(女性7人、男性1人)のPAVMs患者が同定された。PAVMsの有病率は10万人あたり38人(95% CI=18-76)で、PAVMsの直径は平均6.6mm(range 4.0-12.0 mm)、いずれも胸部レントゲンでは同定できないものであった。若年女性と比較して60歳以上の女性は大きなPAVMsを有していた(younger than 60 years, 4.5±0.8 mm vs. older than 60 years, 6.7±0.5mm; p=0.06)。2人(25%)の患者がHHTと診断された。1人の患者は過去に脳膿瘍で手術を受けていた。

結論:
 PAVMsは報告されているよりも有病率が高く、特に女性に多い。

by otowelt | 2012-07-03 05:23 | 呼吸器その他

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