改良禁煙ワクチンAAVantiNic

e0156318_10363665.jpg 禁煙ワクチンについての話題。すでに知られているNicVaxワクチン(Nabi Biopharmaceuticals)については、III相試験でプラセボと有意な差が示せなかった。欠点を克服した新しいワクチンについての報告が先日あったため、海外で結構話題になっている。
 バレニクリンについても実臨床ですごく効果的だと感じることはあまりなく、禁煙治療で決定打となる薬剤はまだないと思う。


Martin J. Hicks, et. al.
AAV-Directed Persistent Expression of a Gene Encoding Anti-Nicotine Antibody for Smoking Cessation
Sci Transl Med 27 June 2012: Vol. 4, Issue 140, p. 140ra87 Sci. Transl. Med. DOI: 10.1126/scitranslmed.3003611


背景:
 アデノ関連ウイルス遺伝子組み換えベクター( adeno-associated virus (AAV) gene transfer vector)と、抗ニコチンモノクローナル抗体NIC9D9を組み合わせたDNAワクチンAAVantiNicを作製した。このワクチンにおいて、生体内での有効性を確認するための実験を実施した。コーネル大学においてマウスを用いた研究をおこなった。

結果:
 AAVantiNicの1回の接種によって、接種していないマウスに比べて抗体持続期間・抗体上昇などが長期にわたって(18週間)確認された。これまでのワクチンでは数週間しか効果が持続できなかった点を克服することができた。また、ニコチン投与後の脳内のニコチン濃度上昇が、ナイーヴマウスに比べて15%におさえることができた。

結論:
 AAVantiNicによるワクチンは禁煙治療において有効となる可能性がある。

by otowelt | 2012-07-05 04:52 | 呼吸器その他

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