lepidic predominant adenocarcinomaにおけるゲフィチニブ後のセカンドライン治療

 呼吸器内科医として大事なポイントだが、ニューモシスティス肺炎をカリニ肺炎と現在言わないように、lepidic predominant adenocarcinomaのことをBACとはもう言わない。
 将来の若手に時代遅れと言われないよう、いつも知識をアップデートしておきたい。

Michaël Duruisseaux, et al.
Chemotherapy Effectiveness After First-Line Gefitinib Treatment for Advanced Lepidic Predominant Adenocarcinoma (Formerly Advanced Bronchioloalveolar Carcinoma) Exploratory Analysis of the IFCT-0401 Trial
Journal of Thoracic Oncology., POST AUTHOR CORRECTIONS, 3 July 2012


仮説:
 このスタディは、ファーストラインでゲフィチニブに効果のあった進行lepidic predominant adenocarcinoma(LPA)患者(以前のBAC)に対して、その後の抗癌剤の効果を検証したものであり、Intergroupe Francophone de Cancerologie Thoracique (IFCT)-0401試験に登録された患者での報告である。
Cadranel J, et al. IFCT-0401 Trial Group. IFCT-0401 Trial: a phase II study of gefitinib administered as first-line treatment in advanced adenocarcinoma with bronchioloalveolar carcinoma subtype. J Thorac Oncol 2009;4:1126–1135.

方法:
 全体で88人の進行LPA患者がIFCT-0401試験に登録された。全員ファーストラインでゲフィチニブを使用されている。ゲフィチニブによる病勢悪化や毒性のあった症例において、セカンドラインは特に所定のレジメンを必須とは設定しなかった。しかしながら、カルボプラチンとパクリタキセルの組み合わせをPS0-1患者で推奨し、PS2ではゲムシタビン単剤を推奨した。これらの患者において、治療効果を検証した。

結果:
 ゲフィチニブによる治療失敗ののち、合計47人(53%)がセカンドライン治療を受けた。その患者群は、若年層が多く(p = 0.007)、PSは概して良好であった(p = 0.01)。
 本プライマリエンドポイント解析において43人のセカンドライン化学療法を受けた患者を検証した。38人が白金製剤を用いたレジメン(taxane-based, n = 29; gemcitabine-based, n = 9)、5人が単剤治療であった(gemcitabine, n = 3; pemetrexed, n = 2)。
 化学療法による全奏効率ORRは、21% (95%CI: 10-36)であり、疾患制御率DCRは56% (95% CI: 40-71), PFS中央値は3.0ヶ月(95% CI: 2.4-4.9)であった。白金製剤を含む併用療法を受けた患者38二院に限ると、ORRは21% (95% CI: 10-37), DCRは55%(95% CI: 38-71), PFS中央値は2.9ヶ月(95% CI: 2.4-4.4)であった。タキサンベースのレジメン患者29人およびゲムシタビンベースのレジメン患者12人においては、それぞれORRは28%と0%であり、PFS中央値は3.3ヶ月と2.0ヶ月であった(p = 0.0243)。ペメトレキセドを受けた2人の患者は奏効が長期に継続していた。多変量Coxモデル解析では、タキサンベースの化学療法あるいはペメトレキセドの使用のみがPFSに有意に相関していた。

結論:
 白金製剤による併用化学療法は、ファーストラインのゲフィチニブのあと進行LPA患者において幾分かの効果がある。われわれの知見によれば、タキサンベースの化学療法あるいはペメトレキセドに対してさらなる臨床試験を組むべきであると考えられる。

by otowelt | 2012-07-06 05:22 | 肺癌・その他腫瘍

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