肺腺癌の罹患遺伝子の発見:BPTF、BTNL2

プレスリリースより。

Shiraishi K, et al.
A genome-wide association study identifies two new susceptibility loci for lung adenocarcinoma in the Japanese population.
Nat Genet. 2012 Jul 15. doi: 10.1038/ng.2353


独立行政法人国立がん研究センター、独立行政法人理化学研究所等研究グループは共同で、肺腺がん患者6千人とがんに罹患していない人1 万3 千人を遺伝子多型(遺伝子の個人差)の比較解析(GWAS: genome-wide association study/全ゲノム関連解析)を行い、肺腺がんのかかりやすさに関わる2 個の新規遺伝子領域を発見しました。

1.日本人の肺腺がん患者6,029 人とがんに罹患していないコントロール集団13,535 人を対象に、ヒトゲノム全域にわたる約70 万個の一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism:SNP)を比較解析しました。その結果、」2 ヵ所の遺伝子領域(BPTF, BTNL2)が肺腺がんへのかかりやすさと関わることが明らかになりました。

2.欧米や理研グループにより、すでに2 ヵ所の遺伝子領域(TERT, TP63)が発見されていましたが、今回の日本人症例に焦点を当てた大規模な検索により、合計少なくとも4 ヵ所の遺伝子領域が、肺腺がんのかか
りやすさに関係することが明らかになりました。

3.肺腺がんのかかりやすさには、喫煙等の環境要因だけでなく、遺伝要因(遺伝子の個人差)が関係することが、さらに確認されました。今後、環境要因・遺伝要因の組み合わせにより、肺腺がんにかかりやすい人を予測し、重点的に検診を行い、早期発見・治療を行うことで、肺がん死を減少させることができると考えられます。

by otowelt | 2012-07-24 23:08 | 肺癌・その他腫瘍

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